事情 ページ34
口をつぐんでしまった面々。
そこへ。
ドタバタと酷い足音がやって来た。
「…リクちゃん。」
RI「…A。」
遅かった…
頭の中で呟く。
「まさか…リクちゃんも知ってるの…？」
ツカツカと足早に寄っていく。
小さな手で、ガバッと胸ぐらを掴んだ。
「どうして…？」
RI「…A。」
「どうしてこんなことになるのっ！？」
言い返せなくて視線を落とした。
「なんで止めてくれなかったのよっ！？」
RI「止めたよっ！」
ケンカはまずいって…
止めたさ…
RI「玲於が…俺たちのとこに来たんだ…。」
「え…。」
リクは静かに話し始める。
どうしてそんな場面に出くわしたのかまでを。
AL「俺と神楽は…ガキん頃からの付き合いでさ…。」
そう…
ちょうど…
壱馬とリクみたいに…
いつもつるんでた…
AL「目指すもんが違った…。ただそれだけだったのに、音楽に夢中になってく俺を…。」
裏切ったなっ！
信じてたのに…
お前だけは…
俺のそばにいてくれるって…
AL「そう言って…。そっからだよ。ことある事に俺を目の敵にするようになったのは…。」
小さな誤解とすれ違いが…
解消されないまま年月が経って…
こじれてしまった…
AL「あの日…。」
思い出すように遠い目をする。
みんなで開店前の店に集まって…
いつもみたいにワイワイ他愛もない話をしてた…
そしたら…
KG「しーらーはーまーくーん。」
救いだったのは…
開店前だったってことだった…
AL「なんだよ。まだ開けてませんけどー？」
KG「遊ぼうと思ってさー。」
AL「は？ガキかっつーの。」
神楽の口元が不敵に緩む。
KG「そう…。お前はいつもそう言って…。俺を遠ざけようとしてきた…。」
AL「お前、まだそんな事言ってんのか？俺はなんも変わってねーよ。」
KG「奇遇だな。俺もだよ。」
神楽の背中からゾロゾロと湧いてきた取り巻きたち。
カウンターの笑顔が、顔色を変えて一斉に立ち上がる。
KG「俺は、お前が大好きだった。信じてたんだよ。」
絡みつかせる視線。
KG「ずっと一緒だと思ってた。けど…。」
街で見かけるお前は…
いつも楽しそうで…
幸せそうで…
ゴツゴツした拳がギリッと握られた。
KG「辛いんだよ！それを見てんのが！」
だから…
KG「潰すことにした。」
AL「お前…。」
KG「お前らごと、全部。」
顎をクイッと動かせば飛びかかってくる詰襟。
店の中はあっと言う間に乱闘になった。
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片寄みゆな(プロフ) - 青色が裕太くんで、水色がりゅうとくんじゃないんですか？ (2018年9月8日 20時) (
レス) id: c5f011830b (このIDを非表示/違反報告)
mamari(プロフ) - ゆららさん» ありがとうございます。平日は仕事なので少なめですが休日は多めにと心がけてますので最後までお付き合いくださいませ。 (2018年5月7日 22時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ゆらら(プロフ) - ほんとに面白いです！！！更新待ってます！！ (2018年5月7日 1時) (レス) id: 2a1bcd5b7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mamario | 作成日時：2018年5月5日 10時
