初めてのキス ページ44
初めて会った日のその後も…
休みの日はよく会った…
洋服を見たり…
カラオケに行ったり…
食事をしたり…
特別なことは何もない…
一般的なデートだった…
「臣さん…。」
OM「ん？」
「今度のお休みは…会うのやめよ…。」
OM「え？なんで？」
別れ際…
突然そう言い出したんだ…
OM「こんなおじさんと遊んでても楽しくないか？」
もし…
うん…と頷かれても…
仕方ないと思ってた…
でもAは…
首を何度も横に振って…
「……会いたくないの。」
OM「だから、どして？」
言いたくなさそうに俯いて…
身を屈めて顔を覗きこんだ。
OM「言ってくんなきゃ分からないよ？」
唇をキュッと噛んだ。
「嫌なの……。」
OM「俺が？」
「違う…。」
小さな手をギュッと握りしめる。
「臣さんばっかりお金払ってるのが嫌なの！」
OM「え？」
「援助……交際みたい…で嫌なの…。」
思わず吹き出した。
「なんで笑うのっ！？」
顔を真っ赤にして怒ってるAが可愛くて…
思わず抱きしめたよ…
「ちょっ…。」
OM「バカだな…。そんな事考えてたの？」
「普通考えるでしょっ！？」
OM「Aは学生。俺は社会人。そうでなくても
デートの金を女性に出させるなんてしないよ(笑)」
「私だってお小遣い貰ってる！ちゃんとお金払えるんだよ！？」
カバンの中から取り出す真っ赤な財布。
その上に乗せた大きな手。
Aの前に膝をついた。
OM「じゃあ、それは取っておいて。」
「……え。」
OM「二人にとって、もっと特別な日が来たら、使ってもらうから。ね？」
「特別な……日…？」
見上げる臣の視線。
整った顔が近付いてくる。
OM「A…。俺たち…ちゃんと付き合お…。」
「えっ…。」
ただ楽しく遊ぶのも悪くない…
でも…
俺はAと…
もっと先の未来が見たい…
だから…
OM「ちゃんと…俺の彼女になれ…。」
鼻先が触れて、吐息を肌に感じた後に重なるキス。
チュッと可愛い音を立てた。
Aはとても驚いた顔で…
それがまた…
俺の心をくすぐって…
立ち上がる臣はもう一度Aにキスを落とした。
今度は、少しも離さないキスを。
たった一歩…
美波の妹って立場から踏み込んだだけなのに…
止まれなくなったのは…
俺の方だったんだ…
細い身体を強く抱きしめる。
どうしていいか分からない小さな手は、臣の服をただギュッと握りしめていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 424人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「芸能人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kotanon(プロフ) - 更新ありがとうございます！願いは変わらずみんなの未来にどうか明るい光が差します様に(‐人‐) (2019年7月4日 22時) (
レス) id: 3c70e90779 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ヤバい(//∇//)壱馬がカッコよすぎ(〃ω〃)もう壱馬と結ばれちゃえって思っちゃいます (2019年7月3日 17時) (レス) id: 48eab865b8 (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - みなさんコメントのお礼をサボっていてすみません。有難く読ませて頂いてます！ (2019年7月3日 7時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - かじゅま、、、最高すぎいい男すぎるたまらないです(´；ω；｀)玲於にも臣さんにも幸せになって欲しいって思うけどまだまだ終わって欲しくないって葛藤してます（笑）これからも更新楽しみにしてます！！ (2019年7月2日 20時) (レス) id: b898575e0c (このIDを非表示/違反報告)
みさ - 一日で全部読みました！すっごく面白いです。更新待ってます(*´ω`*) (2019年6月30日 12時) (レス) id: 7a7bc6c821 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ままりぉ。 | 作成日時：2019年6月17日 15時
