止まったワゴン ページ33
「待って…。言ってる意味が分からない…。」
やたらと早い心臓の鼓動。
気付いてしまったら落ち着かない。
NA「臣ちゃんは…俺らで何とかする…。」
「俺らでって…。私に…見て見ぬふりして去れって言うの…？」
NA「このままじゃっ！お前は美波の代わりとして生きてくんだぞ！？」
ほんの少し。
大きくした声。
NA「そんな事させらんない…。Aにも…臣ちゃんにも…。」
「一時的なものでしょ…？時間が経ったら元にっ…。」
NA「戻らなかったら…？」
ウッと言葉に詰まった。
NA「GENERATIONSのマネージャーがお前に連絡してきたってことは…あっちはあっちで問題になってるってことだ…。」
それもまたAの胸を締めつける。
NA「迷ってる暇はないんだ…。」
キュッと噛んだ唇。
NA「お前は臣ちゃんに昔っからよく懐いてた…。俺たちとは口も聞きもしなかったのに臣ちゃんとはよく話してた。」
そういう存在だから…
いなくなるのは怖い…
でも…
玲於や壱馬は確かに心に住んで…
お前を引き止めてる…
NA「早く行け…。事務所が本気になれば…この事態は簡単にもみ消せる。だけど…二度と…玲於や壱馬には会えなくなるかもしれない。」
「……二度と…？」
NA「俺たちは、あの事務所があって、三代目や、GENERATIONSやRAMPAGEっていう場所があって初めて生きていける…。」
もし…
Aと…
今の自分の環境…
どちらか一つを取れと言われたら…
天秤に乗せてしまう…
他に…
生き方を知らないから…
今のお前のように…
愛した場所を自分から捨てることは出来ない…
NA「A…。お前は何にも縛られてないんだ…。初めから自由なんだよ…？」
「初め…から…？」
臣ちゃんしか知らなかったお前が…
臣ちゃんとは違う人と出会って…
心揺らされた…
NA「おかしくない…。自然なことなんだ…。だから…。」
怖がらずに…
手を伸ばせ…
お前が…
本当に愛したいと想う人へ…
車道を通り過ぎる車の一つ。
キキーッとブレーキをかけると、歩道側によって止まった。
その音に反応して顔を向けるA。
一定の速度で開く窓を手でこじ開けようとしている。
全部開き切る前に覗いた小さな顔。
HT「Aさんっ！？」
「北人…くん…？」
ワゴンの中で話し声がした後。
パタンと扉が開く。
「……壱馬くん。」
ゆっくりと降りてくる壱馬は、険しい顔でAに近付いて来た。
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kotanon(プロフ) - 更新ありがとうございます！願いは変わらずみんなの未来にどうか明るい光が差します様に(‐人‐) (2019年7月4日 22時) (
レス) id: 3c70e90779 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ヤバい(//∇//)壱馬がカッコよすぎ(〃ω〃)もう壱馬と結ばれちゃえって思っちゃいます (2019年7月3日 17時) (レス) id: 48eab865b8 (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - みなさんコメントのお礼をサボっていてすみません。有難く読ませて頂いてます！ (2019年7月3日 7時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - かじゅま、、、最高すぎいい男すぎるたまらないです(´；ω；｀)玲於にも臣さんにも幸せになって欲しいって思うけどまだまだ終わって欲しくないって葛藤してます（笑）これからも更新楽しみにしてます！！ (2019年7月2日 20時) (レス) id: b898575e0c (このIDを非表示/違反報告)
みさ - 一日で全部読みました！すっごく面白いです。更新待ってます(*´ω`*) (2019年6月30日 12時) (レス) id: 7a7bc6c821 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ままりぉ。 | 作成日時：2019年6月17日 15時
