事態の悪化 ページ13
RO「A！A待って！」
まるで逃げるように。
病室を後にするA。
ロビーで掴んだ腕。
RO「Aってば！」
グイッと引っ張って顔を見れば、泣いていた。
RO「A…。」
「お姉ちゃん………子供がいたんだ…。」
かけてあげる言葉が見つからない。
「臣さん……あんなに弱って…。私の事…お姉ちゃんと間違えて……。私……。」
ボロボロこぼす涙。
見るに耐えなくて思わず抱きしめる。
RO「A…。」
「私……お姉ちゃんなんかいなくなればいいのにって……思ってた…。私の気持ち…知ってたくせに…どうしてって……臣さんと付き合うって聞いた時思った…。」
RO「もういいから…。」
「子供がいたなんて知らなかった……。知らなかったの……。」
RO「分かった…。もう分かったよ…。」
優しく包み込む腕のぬくもり。
フワッと漂うコロンの匂い。
病院に出入りする人たちの怪訝な顔。
玲於の肩に顔を埋めて、Aは声を押し殺して泣いていた。
NK「それって…記憶喪失って事…？」
東京ドームのリハの為、集まっていた直己たち。
KJ「いや…。」
病室の外で携帯を耳に運んでいる健二郎。
KJ「医者の話じゃ…心神喪失？なんか、そんなんらしいわ…。」
RJ「それって…ライブ…出来んの…？」
KJ「身体はなんも異常ないから…生活には問題ないて…。けどな…。」
言葉を選ぼうとしたら、迷った。
KJ「今、ナオトさんが退院の手続きしとる。そっち連れてくって…。とりあえず、構成とか覚えてるか確認さすって…。」
EL「構成を今から変えるのは…。」
KJ「せやな…。何としても、そこは思い出してもらわないかんな…。」
スピーカーで声を聞いていた面々。
IT「A…は？」
KJ「あ、玲於が送ってったわ。」
RJ「玲於？なんで玲於がいんの？」
KJ「ナオトさんに呼ばれたらしい。」
どことなく引っかかる状況。
IT「A…大丈夫かな…。」
そう問われたら、誰も何も言えなかった。
NA「健ちゃん。」
KJ「あ、ナオトさん。手続き、終わりましたか？」
NA「うん。行こうか。」
先に病室に入って行く。
KJ「あ、ほな。今からそっち向かうから。」
NK「気を付けて…。」
切れた電話。
IT「美波と…間違えるなんてな…。」
ボソッとつぶやく声が重たい。
ため息の連鎖。
とてもライブ直前とは思えない空気が、スタッフさえ戸惑わせた。
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kotanon(プロフ) - 更新ありがとうございます！願いは変わらずみんなの未来にどうか明るい光が差します様に(‐人‐) (2019年7月4日 22時) (
レス) id: 3c70e90779 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - ヤバい(//∇//)壱馬がカッコよすぎ(〃ω〃)もう壱馬と結ばれちゃえって思っちゃいます (2019年7月3日 17時) (レス) id: 48eab865b8 (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - みなさんコメントのお礼をサボっていてすみません。有難く読ませて頂いてます！ (2019年7月3日 7時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - かじゅま、、、最高すぎいい男すぎるたまらないです(´；ω；｀)玲於にも臣さんにも幸せになって欲しいって思うけどまだまだ終わって欲しくないって葛藤してます（笑）これからも更新楽しみにしてます！！ (2019年7月2日 20時) (レス) id: b898575e0c (このIDを非表示/違反報告)
みさ - 一日で全部読みました！すっごく面白いです。更新待ってます(*´ω`*) (2019年6月30日 12時) (レス) id: 7a7bc6c821 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ままりぉ。 | 作成日時：2019年6月17日 15時
