決まり事 ページ47
何度インターホンを押しても、中から人が出てくる気配が無くて、ナオトと玲於はマンションを出た。
RO「いませんでしたね…。」
NA「なんか用だったの…？」
RO「あ…いえ。ナオトさんは…？」
二人で並んで歩く道のり。
NA「今日…Aに会ったんだ…。」
ズボンのポケットに手を突っ込む。
NA「鍵を返してくれって…。」
RO「あ…。俺の渡した鍵ですか…？」
NA「そ。」
RO「渡さなかったんですか…？」
少しの間の後。
NA「臣ちゃんにまた渡す気なら返せないって言った…。」
RO「え…。」
NA「俺たちさ…みんなで決まり事作ったんだ…。」
RO「決まり事…？」
NA「玲於、聞きたがってたよな…。Aの姉さんはなんで死んだのかって…。」
「……リエさんから…聞きました。」
NA「なんだ…聞いたんだ(笑)」
コツコツと同じリズムを刻む靴音。
NA「あいつが一人になってから、俺たちがしてやれる事は何か…みんなで話した。」
結論は簡単で…
Aが幸せになるまで…
守ってやること…
美波の代わりに…
兄貴として傍で支えてやることだった…
NA「けどさ…。守るとか支えるって…口で言うよりずっと難しくて…。」
三代目の仕事の合間なんて…
たかが知れてた…
大学の入学式も…
卒業式も…
成人式や誕生日でさえ…
NA「思うように祝ってもやれなかったんだ…。」
重たい空気が二人を包む。
RO「決まり事って…何ですか…？」
NA「Aは…出会った時から美波とそっくりで…大人になるにつれてどんどん綺麗になった…。」
あどけなさが抜けて…
服装も…
体型も…
身にまとう匂いや付けるアクセサリーまで…
少しずつ変わっていく…
それを感じ始めると…
男と女…
を意識するようになる…
NA「どんなに頑張っても…ホントの兄妹にはなれないからな…。」
だから…
俺たちは…
一つの約束事をみんなで交わした…
NA「Aとは…男女の関係には決してならない……ってな。」
RO「男女の…関係…。」
NA「お前も分かると思うけど…この世界にいると…不本意なこともたくさん起こる…。もちろん…誘惑もな…。Aを…そういうことに巻き込んで…傷つけることだけは…あっちゃならない…。」
Aは…
何がなんでも…
幸せにする…
誰がなんと言おうと…
必ず…
少しも茶化してないナオトの横顔が、玲於をまた複雑にした。
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ままりぉ。(プロフ) - ゆいさん» コメントありがとうございます！毎日の楽しみが増えてくれたら嬉しいな。今度こそ完結目指して頑張ります！ (2019年5月3日 8時) (
レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - りなgさん» なんか思った以上にドロドロしてしまいました（笑）でも気になりますね！ (2019年5月3日 8時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 続きが気になります！更新頑張ってください！待ってます！ (2019年5月3日 1時) (レス) id: 48eab865b8 (このIDを非表示/違反報告)
りなg(プロフ) - もどかし過ぎるー！！NAOTOさんの言葉の意味は…？理由があって付き合ってた…。ますます気になります(>_<) (2019年5月1日 23時) (レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - りなgさん» いつもコメントくれてありがとう。前のも終わってないのに新しいものを書いてしまいました。先はまだまだ長いですが、気長にお付き合いください。 (2019年4月30日 15時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ままりぉ。 | 作成日時：2019年4月20日 9時
