ダンボール ページ23
「あ…ありがとうございます。」
どう見ても重たいです。
そんな箱を身体を揺らして抱え直す。
チン…と音をさせてすぐに開いたエレベーターの扉。
乗り込もうとした瞬間。
中から出てきた若い男二人が、ぶつかってきた。
ドンッ…
と鈍い音。
「キャッ…。」
足元をふらつかせてその場に倒れ込むしかなく、抱えていた箱から、たくさんの冊子が飛び出した。
※「なんだよ。邪魔だな。」
「す…すいません…。」
打ち付けたお尻。
擦りながら身体を起こすと、飛び出したものを集める。
まるで汚いものでも見るように、冷たい視線を投げると立ち去ろうとする二人組。
KZ「おい。」
低い声がエレベーターホールに響く。
HT「大丈夫ですか…？」
IT「手伝います。」
「え、あ…すいません……。」
足元で拾うのを手伝う男の子たち。
KZ「あんたらも手伝えよ。」
※「は？なんで俺らがそんな事すんだよ。」
KZ「ぶつかってきたのはそっちだろ。」
※「その女が真正面に立ってるからだろ。」
せっせと箱に戻す冊子。
※「女にいいカッコしたいからってイキがんなよ(笑)」
KZ「あ？」
ムッとした顔で向かっていこうとするのを、引き止める手。
RK「壱馬……やめときな。」
フンと鼻で笑って立ち去っていく。
拳をギュッと握りしめると、自分の足元に残ってる冊子を拾った。
最後の一つ。
差し出される。
KZ「大丈夫ですか…？」
受け取って箱に戻す。
「はい…。すみませんでした…。ありがとうございました…。」
KZ「あいつら…リクさんが止めなかったら殴ってやったのに…。」
「邪魔なとこにいた私が悪いので…。」
蓋を閉めて持ち上げる。
さっきより重たい気がした。
KZ「持ちますよ。」
「えっ、あのっ…。」
ひょいとカッさらわれたダンボール。
そのままエレベーターに連れていかれる。
慌てて追いかけた。
「大丈夫です！自分で持てますから！」
返して欲しそうにダンボールを取り上げようとした。
HT「何階ですか？」
「え、あ…8階お願いします。」
RK「俺らと同じですね。」
IT「トレーニング、トレーニング(笑)」
クスクスと笑う声。
それに囲まれる困った顔。
KZ「こんな重たいもん、いつも運んでんですか？」
「あ…いえ、お使いで…。」
KZ「女に頼むかね…。」
元々…
陽子先輩が運ぶ予定だったんだけど…
頭の中で呟く。
エレベーターはグングン登って行った。
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ままりぉ。(プロフ) - ゆいさん» コメントありがとうございます！毎日の楽しみが増えてくれたら嬉しいな。今度こそ完結目指して頑張ります！ (2019年5月3日 8時) (
レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - りなgさん» なんか思った以上にドロドロしてしまいました（笑）でも気になりますね！ (2019年5月3日 8時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 続きが気になります！更新頑張ってください！待ってます！ (2019年5月3日 1時) (レス) id: 48eab865b8 (このIDを非表示/違反報告)
りなg(プロフ) - もどかし過ぎるー！！NAOTOさんの言葉の意味は…？理由があって付き合ってた…。ますます気になります(>_<) (2019年5月1日 23時) (レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - りなgさん» いつもコメントくれてありがとう。前のも終わってないのに新しいものを書いてしまいました。先はまだまだ長いですが、気長にお付き合いください。 (2019年4月30日 15時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ままりぉ。 | 作成日時：2019年4月20日 9時
