好奇心 ページ21
3人の会話がピタッと止む。
ゆっくり立ち上がるナオトは、ズボンのポケットに手を突っ込む。
鏡に自分を映して、ジッと見つめた。
背中に投げられた2人の視線が、次の言葉を待っているのを感じながら。
NA「聞いて…面白い話じゃない…。」
RO「リエさんは、彼女のことを大事な子って言ってました…。」
リエさんがあんなに可愛がってて…
登坂さんが部屋の鍵を持ってて…
ナオトさんも知ってる…
だけど…
俺の事をコインランドリーの…
なんて呼ぶって事は…
LDHとして知ってるわけじゃない…
RO「同級生だったって…。」
曇った顔がフッと緩む。
NA「好奇心旺盛だな、玲於は(笑)」
茶化した声。
玲於は、壁際に置いたカバンの中を探る。
三代目JSBのロゴのキーホルダーが付いた鍵。
ナオトの目の前で揺らしてみせた。
RO「これを…。」
差し出された掌に落とす。
NA「どこの鍵……？」
RO「彼女の部屋の鍵です…。」
NA「えっ……。何でそんなもの…玲於が持ってんの…？」
RO「登坂さんから預かりました…。」
NA「臣ちゃんから……？」
RO「返しておいてください…。」
ペコッと頭を下げる。
口の開いたカバンをガバッと掴むと、ジムを出て行こうとする。
NA「玲於！」
振り返ると、今度はナオトの方が聞き出そうな顔をしていた。
NA「なんで臣ちゃんが…Aの部屋の鍵…持ってんの…？」
RO「さぁ…。突然渡されて…酔った彼女を送るように言われただけですから…。」
何も知らないのに…
急にお守りを押し付けられた…
酔っ払った女を送る…
なんて至極面倒なことを…
NA「それで……Aを送って…その……。」
聞きたいことは簡単に察することが出来た。
RO「どこの誰かも分かんない女とどうこうなれませんよ…。」
露骨にホッとするナオトに、もう一度軽く会釈してジムを出て行った。
慌てて玲於を追いかけてくるメンディー。
MD「玲於…ホントに何も無かったの…？」
RO「は？なんもねぇよ…。ある訳ねぇだろ…。」
そう…
何も無い…
何も無いのに…
あの夜の声がずっと残ってる…
"行かないで……"
だから知りたかった…
RO「俺には全く関係ない！関係ないのになんでっ！」
なんでこんな…
気になってんだよ…
RO「聞いたっていいだろ！？知りたくなんだろ！？」
あの日からずっとある…
この…
モヤモヤした気持ちの理由を…
カバンの中から取り出した帽子。
深くかぶった。
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ままりぉ。(プロフ) - ゆいさん» コメントありがとうございます！毎日の楽しみが増えてくれたら嬉しいな。今度こそ完結目指して頑張ります！ (2019年5月3日 8時) (
レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - りなgさん» なんか思った以上にドロドロしてしまいました（笑）でも気になりますね！ (2019年5月3日 8時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 続きが気になります！更新頑張ってください！待ってます！ (2019年5月3日 1時) (レス) id: 48eab865b8 (このIDを非表示/違反報告)
りなg(プロフ) - もどかし過ぎるー！！NAOTOさんの言葉の意味は…？理由があって付き合ってた…。ますます気になります(>_<) (2019年5月1日 23時) (レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - りなgさん» いつもコメントくれてありがとう。前のも終わってないのに新しいものを書いてしまいました。先はまだまだ長いですが、気長にお付き合いください。 (2019年4月30日 15時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ままりぉ。 | 作成日時：2019年4月20日 9時
