狭い世の中 ページ13
1時間後。
フロアの中央に出来た円形の人だかり。
歓声が飛び交っていた。
RH「あはっ。Aやるじゃん(笑)」
楽しそうに笑う。
スーツ姿のAは、どう見ても浮いた存在。
この場に集まっている若者たちとは、異なった匂いを漂わせている。
RH「いいぞー！A！」
それでも。
ダンス。
と呼べるのか怪しい動きで、身体を音楽に合わせて揺らす。
それを受けては、クランプで応えるメンディー。
それはまるで、さながらダンスバトル。
靴を脱ぎ捨てて、ジャケットを床に放るAは完全に酔っ払いだった。
輪の外でそれを眺める視線。
RH「A、ノリノリ(笑)ね、臣ちゃん！？」
OM「ちょっと飲みすぎじゃないか…？」
そのうち服も脱ぎそうな勢い。
輪の中から逃げるように離脱してくる玲於。
カウンターにうなだれた。
RO「あいつの体力どうなってんだよ…。」
RH「ちょっと、情けないわね。プロが二人がかりでAに負けてんじゃない(笑)」
RO「あんなのダンスって言わねぇし…。見てよ！ムチャクチャだろ…？」
RH「形なんて関係ある？楽しそうかどうかだけ見ても、あんたたち負けてるわよ？(笑)」
出された酒をグイッと飲んだ。
RO「リエさん、あいつどういう知り合い？なんか、お姉さんと同級生とかなんとか言ってたけど。さっき言ってた大事な子ってあいつ？」
何かを思い出すように一瞬寂しさを滲ませる。
それでも、フンと鼻で笑った。
RH「あいつじゃなくて、Aよ。」
RO「A？」
RH「そっ。私の大親友だった子の妹。」
RO「大親友だった？今は違うの？」
語ろうと口を開く。
それでも、すぐにキュッと唇を噛んだ。
RH「今がどうであろうと、私が大事にしてることには変わらない。いい？泣かせたら殺すからね？」
そう言って指と一緒に釘を刺す。
RH「よし！私もAとバトって来よ！」
椅子から降りて輪の中に向かっていく。
歓声の上乗せ。
それを見ながらあったまった椅子に座る。
RO「登坂さんも知り合いですか？」
OM「世の中なんて狭いもんだ(笑)」
RO「知ってるんですか？どういう繋がりか。」
OM「聞いた通りだよ。」
RO「過去形ってことは、今は大親友じゃないって事っすよね？それなのに妹が大事な子ですか？」
好奇心が止まらない。
OM「あいつの大親友は……。」
もう死んだ…
RO「………え？」
音にかき消されそうな声が耳を疑わせた。
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ままりぉ。(プロフ) - ゆいさん» コメントありがとうございます！毎日の楽しみが増えてくれたら嬉しいな。今度こそ完結目指して頑張ります！ (2019年5月3日 8時) (
レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - りなgさん» なんか思った以上にドロドロしてしまいました（笑）でも気になりますね！ (2019年5月3日 8時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 続きが気になります！更新頑張ってください！待ってます！ (2019年5月3日 1時) (レス) id: 48eab865b8 (このIDを非表示/違反報告)
りなg(プロフ) - もどかし過ぎるー！！NAOTOさんの言葉の意味は…？理由があって付き合ってた…。ますます気になります(>_<) (2019年5月1日 23時) (レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
ままりぉ。(プロフ) - りなgさん» いつもコメントくれてありがとう。前のも終わってないのに新しいものを書いてしまいました。先はまだまだ長いですが、気長にお付き合いください。 (2019年4月30日 15時) (レス) id: 93d184a48a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ままりぉ。 | 作成日時：2019年4月20日 9時
