魔法使いの旅立ち ページ5
「それで、聞きたいこととは？」
僕は犯罪者ではないから別に海軍を嫌うことはないんだが、魔法使いということで政府から狙われていた。
強力で、仲間になれば利益は大きい。だが、敵になれば・・・・
僕の心中など知らず青雉は続ける。
「ここら辺で『魔法使いを見た。』という情報が入ってんだが・・・。何かしらない？」
やはりか・・・・。
「いえ・・・、存じませんね。魔法使いなんてとうの昔に滅んだと言われていましたから。私も最近まで存在していることさえ疑っていましたもん。」
冷静に、動揺せず。しっかりと無垢な少女を演じる。
頼むから騙されてくれよ。
「うーん。そっかそっか。ごめんね暇取らせちゃって。じゃあ、なんか見つけたら島の役所に伝えてくれな。」
「あ、はい。分かりました。お仕事頑張ってください。」
そう言って青雉は去っていった。
うまく巻いたようだ。
だが、いつばれるか分かったもんじゃない。早く帰らなければ。
僕は人目につかないところに出ると杖を取り出し先端を床につけた。
‘飛ばせ飛ばせ、我が集。舞え舞え、清き風。’
――――――――僕の住処まで、飛ばして。
・
・
目をあけると僕の家の玄関だった。
はぁ、やっぱ隣人がいないと疲れるなぁ。って、んなこと言ってる場合じゃなかった。すぐに荷物まとめなきゃ。
急いで家に上がり大き目のリュックサックにいるものをつめていく。
「あれ、ずいぶんと急いでいるんですネ。何かあったんですカ？」
「海軍大将がこの島にいるんだ。さっきはうまく巻いたけど次はない。あ、机の上の魔法レシピ全部持ってきて。あー、あと宝石箱もほしいかも。」
「・・・・・結構余裕あるじゃないですカ。」
隣人に(半ば無理やり)手伝ってもらったおかげで荷物まとめにそう時間はかからなかった。ほんとありがたい。
僕が靴をはいていると首に違和感を感じた。
「こ、これ、私たちの国の水晶石で作ったのデス。貴方とは結構一緒にいましたからネ。お、思い出に。」
「お前これ・・・・ありがとう。元気でな。」
隣人は寂しそうに顔を歪めていた。らしくないなぁ。お前らは人をそそのかすのが趣味なのに。
「いってらっしゃい・・・A。」
「いってきます。絶対また戻ってくるよ。」
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むくろ - 参考にしたのは魔法使いの嫁かな？ (2022年2月15日 18時) (
レス) @page14 id: e1008cec79 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - あわわわわ！そんなことを言って頂けるなんて光栄です！更新がんばります！ (2019年1月1日 13時) (レス) id: 071a98174c (このIDを非表示/違反報告)
林檎スター★(プロフ) - 早く続きが見たいです！ (2018年10月19日 21時) (レス) id: b9a33300ae (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 花見月さん» コメントありがとうございます！私も僕っ子大好きです！なんかほら、特別な感じが出て・・・・。← (2018年4月1日 20時) (レス) id: 071a98174c (このIDを非表示/違反報告)
花見月 - 夢主ちゃんが僕っ子って何それ私得。面白いです。更新頑張ってください！ (2018年4月1日 18時) (レス) id: 4405a4ca8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆめ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/hasake/
作成日時：2017年10月20日 23時
