魔法少女のいる生活【北信介】 (ページ24)

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信ちゃん推しページ24

「Aのメンバー、やっぱかっこええよな」

二人でテレビを見ていると、珍しく信介くんがそうつぶやいた

まぁアイドルだし

腐ってもアイドルだし

私のグループは男女混合だから、多少気になるんだろう

『ちょっと前までは顔隠して活動してたんですけどね』

「知ってるで」

私たちは事務所の方針で、成人するまで着ぐるみの頭を被って踊っていた

え、見てみたいって？

違う？あそう？

そのときから信介くんはずっと見てくれていた

「せっかく可愛いのにな」

なんて、今では聞けないような言葉をいただいたこともあるのだ！！

「ちょっと妬けるわ」

！？

今日は甘やかしモードならぬ甘えたモード！？

甘えたさんなのね！？

こんなに素直に気持ちを吐き出してくれる信介くんを今までに見たことがあっただろうか…

「ま、俺はアイドルのお前も好きやからな」

気をつかってくれたのか、自己完結したようにテレビに向き直る信介くん

いや、待って、私だって言いたいことくらいある

不安を声に出してくれた信介くんに、不安がらなくていいよって伝えたい

どんなにかっこいいアイドルがいたって、私にとっては信介くんがトップオブザトップなのだ

けど、こういうときってなんて言ったらいいと思う？

なにを言ったら信介くんの不安がなくなるのかがわからない…

悩みに悩んで、そっと声をかけた

『…心配しなくても、私…

信ちゃん推しやで♡』

丁寧にウインクもつけておいた

向こうも反応に困ったのだろう

「…関西弁勉強して出直して来ぃ」

信介くんが甘えたモードじゃないことはわかった