魔法少女のいる生活【北信介】

ノースイーツデー ページ20

『あ！先輩！たい焼きある！』


「さっき朝ごはん食べたばっかやろ」


相変わらず食い意地張っとんな

しかも甘いもんやし


今日は絶対食わさへんからな









『信介くん？怖い顔してますよ』


「気ぃつけてんねん」


『えっ？なににですか？』


「お前にや」


『えっ…？』



心底わけがわからない


なにが怖くて私に気をつけるというのだ



ちら…と信介くんの顔をうかがってみる


『ふぉー！？』


目が合った

信介くんはこちらをじっと見ている


その目に光は差していない…！



『信介くん怖いよぉ！！うおおおお！！』


「悪かったて。静かにし」




ちゃんと大人しくする


信介くん相手には従うのが得策だ




って、ビビってるフリはするけど

どうあしらわれたって私たちは恋人同士！！


昨日から、隣を歩くときは手をつないでくれるようになった


まぁまだ2回目だけどな



嬉しい

と同時に、周りからの目も気になる


兄妹とか思われてたらどうしよう…


さすがに親子はないよね…？


いや、だって信介くんベビーフェイスだし



『信介くんベビーフェイスだし！！！』


「なんやねん急に。童顔に言われたないわ」


『な…！こんな小学生がいますか！？』


「A実は小学生や言われても信じるけどな」


『バカおっしゃい！！』


「バカは禁句やで」


『アホ！！』








大層にぎやかなその様子を、絶妙な距離で眺める双子がいた



「お、北さんカップルや」


「なんや、新しい馬か？」


「ちゃうわ、北さんや」


「お、喧嘩か？珍し。なんや兄妹みたいやな、あの二人」


「…これが現実やで、Aちゃん」



なに考えてたんかは知らんけど


と、口笛を吹きながら考える侑であった

＊→←翌朝

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