雪の物語〜Snow Man〜

13.授業は ページ16

佐久間side

先「ここテストによく出るとこだからな、しっかりメモするように。」

ふぁーー。

授業中は先生の声がいい睡眠薬になる。

先生に言われた通りノートにメモをするけど眠すぎてなんて書いたか読めない。

先「佐久間！起きろーー！」

桃「んぇ？」

先「ったく、あと５分なんだからがんばれよ、生徒会委員！」

桃「やだなー、寝てないですよ笑」

クラス「ꉂꉂ(ˊᗜˋ*)ʬʬ」

この先生はいじってくれるいい先生。

この先生以外はすぐ怒るからね笑

ﾄﾝﾄﾝ

緑「ﾎﾞｿｯ佐久間、気をつけて。」

お、あべちゃんではないか！

桃「大丈夫でやんすよ、しっかり聞いてたから。」

聞いていたことに間違いはない。

緑「ならいいけど。」

真面目なあべちゃんもこうやって話に付き合ってくれる。


先「よし、今日の授業はここまで！復習しろよな？特に佐久間！」

桃「大丈夫です！あべちゃんに教えてもらうんで！」

緑「頑張ります笑」

先「よし、任せた！」

そう言って先生は教室から出ていった。

ちなみにあべちゃんは俺の隣の席。

だからものを借りやすいし、寝ても起こしてもらえる。

なんでこんな俺が生徒会なのか自分でも不思議だけどね笑

男「佐久間、また寝てたの？」

こいつは同クラの相田。

あべちゃんを狙っている俺のライバル。

あべちゃんに告白したのもこいつ。

休み時間になると俺に話しかけに来る振りをしてあべちゃんに近づく策士。

相「阿部さんはいつもより佐久間の世話大変ですね。」

ほーら言わんこっちゃない。

緑「べつに。私が好きで教えてるだけだから。」

あべちゃんはあまり男子と話さない。

でもあべちゃんは、モテている。

だから俺はいつも静かにガードをつけている。

相「いいな佐久間。阿部さんに教えて貰えて。」

桃「だろ！( *¯ ꒳¯*)」

相「阿部さん、俺にも教えてよ。」

緑「え、相田さんは勉強出来るでしょ？佐久間はギリギリだから教えてるの。」

これがあべちゃん精一杯の断り方。

直接は言わないけど、やんわり断っている。

相「どんくらいギリギリなんだよ笑」

そう言って相田は離れていった。

緑「相田さん苦手...。」

桃「どうして？」

緑「断ってもしつこいんだもん。」

このやり取りもかれこれ10何回目。

桃「次は隣のクラスに遊びに行く？」

緑「そうする。佐久間も来てくれる？」

桃「もちろんでやんすよ！」

俺はあべちゃんの騎士なんだからね！

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