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112話 ページ29

ひまのこさん リクエストありがとうございます!


雪奈視点



rd「ね〜!そのハンカチ捨ててよ!」


『無理』


あの時、熊猫さんに貸したハンカチは捨てられない


捨てるわけないじゃん


私の、大切なプレゼントなんだから






私の名字が猿山になってから、数ヶ月経ったころ


母「雪奈ちゃんの誕生日って明後日だったわよね?それなら誕生日パーティーしましょうか!」


父「お、いいな
雪奈の誕生日なんだから何か買ってあげるぞ」


その時の私は、笑以外の人との関係に壁を作っていた


『………そうですね
私は所詮他人なので、そんなものは考えてくださらなくて大丈夫ですよ』


rd「…欲しい物は無いの?」


『はい、必要最低限の衣食住を与えてくだされば、その他には何も望みません』


私が6歳くらいのときだったっけ…


rd「雪奈…」


『(…意味がわからない
私なんて、家に置いてても邪魔なはず
なんでプレゼントなんか贈ろうとするんだろう)』








『ふぁ……そういえば、今日は私の誕生日だったっけ
(まあでも、パーティーなんてしなくていいとは言ってたから、別にいつもと変わらないでしょ)』


私はいつも通りにリビングへ行こうとした


すると、私の机の上にハンカチと紙が置いてあった


『…なにこれ
青いハンカチ…それと、手紙…?』



雪奈へ


単刀直入に言うけど、俺は雪奈のことを愛しています


もちろん母さんや父さんだって雪奈のことが大好き


雪奈は誕生日プレゼントはいらないって言ってたけど、母さんにならってハンカチを作りました


良かったら使ってね


それじゃあ本題に入るけど…


雪奈は俺たち…いや、人と距離をとってるよね


雪奈は迷惑をかけないように、生き延びるため、そんなことを思ってると思う


でもね、わがままを言ってもいいんだよ


雪奈には幸せになってほしいんだ


だって、雪奈は俺たちの"家族"なんだから


雪奈のお兄ちゃんより



『……もう、バッカじゃないの』


私はリビングに行く


rd「あ、おはよう!雪奈」


『………おはよう、兄さん
母さん、父さん』


rd「!」


母「まあ…」


父「今…」


『…ねえ、母さん
私、誕生日パーティーしたい』


母「!ええ……もちろんよ!」


あれから、私は少しだけ人と関わるようになった






『…ねえ兄さん』


rd「ん〜…何?」


『ありがとね』


rd「?何が?」


『…教えない』


rd「ええーー!教えてよーー!」

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作者名:本が大好きなハリネズミ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年6月14日 19時

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