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途中少し渋滞している場所はあったものの
きっかり30分で彼女の住むマンションに到着
着いた事を知らせるため
もう一度連絡をしようとスマホに視線をおとした時
車の窓を弱々しく叩く音
ん？
目線をあげるとAさんがそこにいた
ロック解除して手招きをして
車に乗るように促すも
拒否られてる？
そしてあろうことか違うほうを指差して
今度はこっちが促され
駐車場に車を停めることに…
なんでだ？
この前のお礼がしたいと言ってるのに
そんなの必要ないと頑なに拒否…
それでもせっかく来たのだから
乗ってと食い下がるも
どうしてもって言うならと
何故か今俺は彼女の車を運転している…
なんでだ…
なんで思ってることが彼女には通用しないんだ？
俺のポルシェだと目立つから無理って…
ファンに知られてるんだから
そんな軽率な行動よくないと
今俺説教されてる？
彼女の言うことは間違ってない
ミンソクの存在があるから
いつも気遣っているんだろう…
でも、俺のファンで間違いないんだよね？
サイン会の時のようにもっとこう…
なんなら好きですオーラ
出してくれてもいいんだけど
今日もとんでもなくクールだ…
予約したお店の駐車場
ここでも一緒にと言う俺に
先に行って下さい！5分後に行きますって…
確かにそうしたほうがいいに決まってるが
なんだかなあ…
先に店に入り5分経過したけど入ってこない
なんでだ？
何かあった？
今日は絶対カカオのID教えてもらおう
電話だけでは話にならない
遅くない？
この待ってる時間が物凄く長く感じる…
それでなくても一緒に入って来れなかったことが
後ろめたい思いなのに…
迎えに出ることも出来ない自分の立場に
イライラがピークに…
ドアがノックされたのは10分後
ゆっくりドアが開いて
俺のこんな気持ちなんて全く気づいていない彼女
さっきは車を乗り換えたりで余裕がなかったけど
俺のためにお洒落してかたであろう彼女は
今日も物凄く美人さんだ…
はにかんだ笑顔がとても可愛いくて
それだけでさっきまでのイライラは吹き飛んだ
、
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作者名：ギュライン | 作成日時：2019年5月23日 21時
