ｶﾞﾛの黄昏

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江口side



ﾐｰﾃｨﾝｸﾞが終わって厨房に戻り、2人は仕込みを、俺は早速ﾚｼﾋﾟを考え始めた。



ﾊ「江口さん、早く言ったらどうですか？」

「何を？」

ﾊ「まなみちゃーん、お前の力を貸してくれ、って言ったらどうですか？」

『へ？私？』

「俺が今までそんなしゃべり方したことねぇわ！」

ﾊ「師匠だって江口さんの力になりたいですよね？」

『もちろん！私に出来る事ならなんでも！』

「お前はいつも通り料理してくれればいいよ。こっちは俺1人でやるから」

『手伝わせてくださいよっ』

「あっちの企画にはさ、最高級のﾌﾙｺｰｽ出さなきゃなんねぇんだから」

『それはもちろんやりますけど、江口さんの企画も手伝います。手伝いたいんです！』

「まなみ、お前…」



俺が勝ったら総料理長降ろされるのに、なんでだ？




「まなみ、もし俺が勝ったら」

ﾊ「なんですか?!ちゅーしろ、とかですか?!」

『ちょ、ﾊﾙちゃん！////』

「ばっ、ちげぇよ！なっ、何をおまっ、ちゅ、ちゅーって！////」

ﾊ「違うんですか？なーんだ、つまんないですねぇ。ちゅーしてあげてくださいよ〜師匠〜」

『ねぇ、ﾊﾙちゃん！本当、やめて！江口さん可愛そうっ////』




ﾊﾙの奴、なんて事を言うんだ！
言った本人は何もなかったかのように仕込みを再開。
俺とまなみは耳が赤いまま作業に戻る。


が、全く頭が働かない。
ちゅ、ちゅーが頭から離ねぇ！



「う〜ん…」


勝ったらまなみから…



「あーっ！違うっ！」



豪快にくしゃくしゃと紙を丸め、ごみ箱に投げ捨てる。







ﾊ「江口さん、凄い真剣ですね」

『本当だね。邪魔しないようにしよう』

ﾊ「了解！」





2人が勘違いしてる事も気付かず、ｷｽで頭がいっぱいになっていたのだった。

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