その44 ページ46
*°
｢はぁ〜あ、今日は楽しかったです｣
水族館近くの砂浜を歩いていた。
秋というせいか私達以外に人が居らずまるでプライベートビーチみたいだ。
波打ち際を歩くと少し冷たい海水が足元に押し寄せる。
｢それはよかったな｣
少し浮き足気味な私の後ろを一定の距離で先輩が付いてくる。
本当に今日１日楽しかった。
水族館なんて久しぶりだったし、死んでも口には出さないが先輩と来られて良かった。
足を止めると水平線上に太陽が美しく輝いている。
｢夕暮れ時って何となく寂しいですよね。1日の終わりって感じで｣
小さい頃、この時間には｢また明日ね｣とお別れをしていたっけ。
｢陽はまた昇る、って言うだろ｣
いつの間にか先輩が隣に並んでいた。
先輩の青い瞳に夕日の色が混ざって不思議な色を作り出していて惹き込まれそうになる。
｢そう、ですね｣
また明日、それが言えたらどんなに良かっただろうか。
｢…そろそろ帰りましょうか｣
眺めていた夕日もすっかり沈んでしまい、辺りは暗くなっていた。
自分達の住んでいる街に戻って別れ際にこう言った。
｢今日は付き合ってくれてありがとうございました。お陰様で本当に楽しかったです｣
｢…どういたしまして｣
先輩は何か言いたげに言葉を飲み込んだようだった。
そうして私達はそれぞれの帰路に就いた。
─────これが先輩に会った最後の日になった。
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レン - そしてすずな。幼なじみのnameだ (2018年7月1日 18時) (
レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
レン - へ!?須藤？私呼んだ? (2018年7月1日 10時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
ひゆめ(プロフ) - 完結おめでとうございます！降谷先輩面白かったです!!!!続き楽しみしてますね！ (2018年6月20日 22時) (レス) id: d9d137c800 (このIDを非表示/違反報告)
天音(プロフ) - 第1幕完結おめでとうございます！読んでいて凄く楽しかったです。第2幕期待しています！ 更新頑張って下さい！ (2018年6月20日 19時) (レス) id: 19822e9e12 (このIDを非表示/違反報告)
志歩(プロフ) - 超キュンキュンします！！(^○^)更新頑張ってください！ (2018年6月3日 7時) (レス) id: 34fe10cc01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：珠々菜 | 作成日時：2018年5月21日 21時
