降谷先輩。 【降谷零】

その27 ページ29

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その数日後、部活で見た有理ちゃんは傍から見て1目でわかるほど上機嫌だった。


一方先輩は至っていつも通り。


梨々実と裏で付き合ったのかなって話をしてみたが、梨々実曰くそれはないんじゃない、とのこと。


何か知っているようだったので問い詰めてみたが知らないの一点張り。


これはどうしたものかな…。


気にしても仕方ないので仕事をしていると現部長さんに声をかけられる。


｢姫宮、降谷と部対抗リレー出ることになったから｣


｢はい！？！？！？！？｣


部長さんの前だったが素で驚いてしまった。


｢その…なんで私が？｣


｢それは俺の口からは言えないな｣


そう言って部長さんは降谷先輩を横目で見ていた。


部長さんも何か知っている風だったが恐らく教えてくれないのだろうと思い仕方なく諦めることにした。


｢ということです梨々実さん｣


以上のことを梨々実に説明すると何故かにやにやしてよかったね！と言われてしまった。


何で…。


さらにここで梨々実が私の恋心に気付いていたことに気付く。


梨々実は結構前から知ってたと言っていた。


ついでに自分の鈍感さにも気付かされてしまった。





そんな文化祭前日、体育祭2日前。


波瀾の予感を感じさせる風が吹き抜けた。

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