降谷先輩。 【降谷零】

その40 ページ42

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真夜中のファッションショー、観客がいない中、色々な服を着て鏡の前でくるくると踊る。



この組み合わせはどうだろう、これは合わない、そう言えばあの服はどこに直したっけ。




何通りもの組み合わせを試してお気に入りのコーデ見つけると最終確認として姉に見てもらおうと思った。



｢お姉ちゃーん、この服どう？｣



リクライニングソファで船を漕ぎながらテレビを見ていた姉は眠たげな双眸をこちらに向ける。



｢いいんじゃないの？可愛い可愛い｣



適当に返事をして再び舟を漕ごうとしたところでその双眸がぱっと開かれた。



｢A、もしかしてその服デート？｣



私と似たブルーグレーの瞳が爛々と輝いていた。



おっとこれはまずいかな。



｢梨々実と遊びに行くの｣



姉にデートがバレるとめんどくさくなりそうなためそれとない嘘をつく。



｢ふーん…？まぁいいわ、明日早起きしておいてね、髪の毛いじってあげる｣



どうやらバレているようだ。



普段なら絶対こういうこと言わないもん。



｢…見返りは？｣



｢あなたの話で許してあげる｣



｢はぁ…了解｣

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