再びの再会は ページ5
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「こんにちは、安室さん。この間ぶりですね」
先日の事件の事情聴取で安室さんは警視庁を訪ねていた。そして、皮肉なことにその時現場を担当した私がこの人の事情聴取をすることになってしまった。
……非常に気まずい…。
今まで一夜の愛を私に囁いた人とは絶対に、二度と合わないように細心の注意を払ってきた。それこそうっかり刺されかねないから。先日は忘れていたから良かったものの、こうして、しかも仕事場で一夜を共にした人と会うのはひっっっじょーに気まずかった。
そういうことで、不本意ながらだったが陣平に代わってくれと懇願したのだが、こればかりは譲れないと頑なに首を縦に振らなかった。そして結局、安室さんの事情聴取は私が担当したままだった。
何とかにこりと笑みを浮かべて他愛ない挨拶を交わす。もうこの時点でごりごりと体力というか精神力が削られている気がする。
「えぇ、三浦さん、と言いましたね。今日はよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします」
先日はタメ口をきいていたもののついつい敬語になってしまい、なんとも言えない空気が流れる。安室さんもちょっと不審な目してるし…。
助けて陣平…今回ばかりは何か奢ってあげてもいいから…。今頃陣平は、安室さんと一緒に来ていたコナンくんの事情聴取を行っていることだろう。
そんな陣平に内心冷や汗ダラダラで助けを求めつつ、何とか事情聴取を進めた。
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作者名:珠々菜 | 作成日時:2018年9月3日 22時