天剣と迅雷 (ページ4)

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三、かくれんぼページ4

「あかりちゃんかがりちゃん、お布団のところに隠れよっか♪」

「うん！」

「三人入る？」

「いけるいける！！」

四人はかくれんぼを楽しんでいるようだった。

「どこですかねー？」

その頃、志々雄と華焔は身の上話をしていた。

「～～～。」

「～～～～。」

「でも嘘は言ってないよ。今となっては犯人はわからず仕舞い。わかっているのは何故か亡骸の全てが刀傷と同時に火傷も負っていたことだけ――――……」

火傷

という単語に、志々雄は反応をした。

「―――ほほう」

「………(ｿﾞｸ…」

そしてその一言は、恐怖を感じさせるほどの何かがあった。

「華焔さん。あかりちゃんとかがりちゃんとまいさん見ませんでした？」

ﾋﾞｯｸ-ｯ

急に宗次郎に話しかけられた華焔は、とても驚いた。

「ビックリしたあ！ぼうやいつの間に入って来たのよ？！」

「はい？僕ずっと部屋にいましたけど。」

「居たぞ。」

自分が気づかなかっただけで、ずっといたのか。

「さっきからうろちょろ何してやがる。」

「かくれんぼ。志々雄さん見ませんでした？
市松人形みたいな双子の禿とまいさん。」

「あー、それなら。」

そう言って志々雄が煙管で指したのは布団。

「あかり！かがり！」

「あかりちゃんかがりちゃん、まいさん見ーつけ！」

「姐さま～～～！」

「あの木乃伊(ミイラ)男キラ～イ！」

木乃伊男とは、志々雄のことだ。

「志々雄くん！！！なんで言うの！！」

「遊んでねーで仕事はしてるかオイ。」

「ちゃんとしてますよ。知ってるでしょう、僕が疾(はや)いの」

「まいはしてない！」

「威張んなよ。」

「じゃあ次はー」

「百数えるから宗ちゃんとまいちゃん隠れてー」

「はい。」

まいを抱える宗次郎。

「じっとしててくださいね。」

「え…」

「いーち」

ﾌｫﾝ

「ぅわあぁぁあ――……」

まいの叫び声。

「！？」

驚いた様子の華焔。

「あー、ずるーい！」

「しゅくちずるーい！」

「ニ、ニンジャぼうや！」

そう志々雄に言う華焔。

「違ぇよ。本人言ってただろ、疾(はや)いって。
そうだ宗次郎。方治のやつはどうしてる？」

「隠れているんだから呼ばないでくださいよ。」

そう言って宗次郎が顔を出したのは布団。

続いて顔を出すまい。

「宗ちゃん、かくれんぼ中に出ちゃダメだよ～！」

「はいはい。どうって方治さんはいつも、仕事しかしませんよ。」