-010- ページ11
「やっぱ今回の得点王も一条かあ」
「一条ちゃん途中参加のくせにー」
外での運動兼暇つぶしも程々に、今は教室に戻って雑談タイム。磯貝くんへの宣言通り、最終試合での点数は持ち前の運動神経諸々でもぎ取ってやった。
途中参加のくせして、とみんなにいじられるがかるーく苦笑いで流しておく。
『……？』
「一条さん、どうかした？」
『なんか、足音聞こえる。ビッチ姉さんかな』
「え、そう？前から思ってたけど、一条ちゃんってすっげえ耳いいよね」
廊下から聞こえるハイヒールの足音を不思議に思っていると、赤羽くんにそう言われた。そんな自覚はなかったけど。ピアノやってたからかな。
その後、予想通りガラッとドアが開く音がしてビッチ姉さんが入ってくる。みんな訝しげな表情してるけど、ビッチ姉さんの様子見る限り、もう大丈夫かな。
ビッチ姉さんは、黒板に短い英文を書いて私たちに向き直る。
「You're incredible in bed！
それに続いて、ぽかんとしながらも繰り返すみんな。ちょっと、この文の意味って……
「ベッドでの君はスゴイよ……♡」
中学生になんて文章読ませんねん。アメリカでの暗殺の時に言われた言葉らしいけど……。
そしてビッチ先生は言う。必要な時はその国の恋人を作って新たな言語を身につけてきた、と。それが、手っ取り早く外国語を覚える方法と言われているそう。
「だから私の授業では……外国人の口説き方を教えてあげる。私が教えられるのは、あくまで実践的な会話術だけ」
「もし、それでもあんた達が私を先生だと思えなかったら、その時は暗殺を諦めて出て行くわ」
それなら文句ないでしょ、悪かったわよ、と弱気に謝るビッチ姉さん。それを見て笑うみんなは、もう既に彼女を先生として認めたみたい。
呼び方もビッチ先生に改めて、一件落着って感じかな。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 77人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まくらかばー@れい(プロフ) - こむぎさん» 初めまして、コメントありがとうございます！皆様にも楽しんで頂けるよう、色々と構想を練っておりますのでお楽しみに♪ 応援ありがとうございます！ (2020年5月16日 0時) (
レス) id: 00feabd1d4 (このIDを非表示/違反報告)
こむぎ(プロフ) - 初めまして！読ませて頂いたのですが、とても面白かったです♪夢主がこれから物語やキャラ達に、どのように絡んでいくのか楽しみです！更新頑張ってください！！ (2020年5月15日 18時) (レス) id: 4c27f043b4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まくらかばー@れい | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ruki/
作成日時：2020年4月20日 18時
