オオキナヒカリ 1〈 yb x hk 〉

“乙女”.hk ページ25

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「……もう、ヒカルったら。」

「…あ、ケイ……どうしたの？」

「どうしたのじゃないよ、ヒカル。今僕の話聞いてなかったでしょ？」

「ごめんね、何だった？」


近頃、すっかりぼーっとしてしまう事が多くて、ケイによく注意される。
もちろん、僕の頭の中にあるのは…


「ふふ、ヒカル最近薮ばっかりだね」

「そ、そうかなぁ〜」

「そうだよ。事実、前より薮の部屋に泊まる回数も増えたし。」

「それは…まぁ。」

「ヒカルはすっかり思春期真っ盛り、だね。」

「だって…」


だって、すっごく気持ちいーんだもん！！

やっと思春期に突入した僕は今まで全くと言っていい程無かった感情や欲を抑えられなくって、
ついこの止まらない欲を薮にむき出しにしてしまう。

本当に、恥ずかしいぐらいに。


「ヒカルは素直だよね、僕には真似できないよ。」

「えへへ、そーかな？」

「うん。ヒカルのそういう所、可愛い。」

「もう、ケイはすぐそれなんだから。可愛いは卒業したいの」

「ふふ、ヒカルはずっと可愛いよ。
それで、薮とはもう両思いなんでしょ？付き合ったりしてるの？」

「それが…」

「？」


そう。まだ僕と薮は付き合うとかそういった関係ではない。
なんなら、どちらかと言えば今まで通り親子関係と言われた方がしっくりくるぐらいだ。

もちろん、僕は薮が大好きで。
したこと無いから分からないけど、多分恋愛とかそういった意味で好きだと思う。

でも、じゃあ薮もヒカルが好きなの？って聞かれると、
……自信はない。

ねだればキスもお触りもしてくれるけど、薮から何かしてくれることはあまり無い。
それに、僕が好きと伝えても、特に無反応だから。


「へーぇ。付き合ってないのにそういうことするなんて薮のやつ……。これはヒカルの教育に悪影響…」

「ん？ケイ、なんか言った？」

「ううん、なんでもないよ。」




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