胃が痛くなる4【名探偵コナン】

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松田side



｢やだ！｣

｢ヤダでもしょうがないの｣

イヤイヤ期のようにAはヤダヤダ言って逃げようとする。体は小学生に戻ったから年相応に思うが、中身は高校生だ
高校生になってもイヤイヤ子供のように逃げようとするAの今日の敵は予防接種。
毎年恒例インフルエンザの予防接種を受ける日だが、今年も酷い戦いになりそうだ

今もこうしてAはソファ下に潜り込んでしまっている

｢出てこい｣

｢や！｣

注射が怖いだなんだと言うが、はっきり言ってしまえば普段それ以上に怖いものを見ているはずだろうがと言いたくなる。
世の保護者達はどうやって子供を病院に連れて行っているのかご教授願いたいものだ

｢…A、予防接種が終わったらお前が食べたがってたケーキ買ってやる｣

｢なんだと、行列で3時間は並ぶとニュースでも報道されたとこだぞ｣

｢そうだ。予防接種大人しく受けに行くならな｣

｢うぐ…｣

お、揺れてる揺れてる。ケーキと予防接種が乗っかった天秤が大きく揺れ始めているんだろう、唸って頭を抱えてケーキと小さく呟く。
好物には抗えないということか。チョロいな

｢行く…｣

｢パジャマ着替えてこい｣

｢うぃ…でもなぁ…｣

それでもやっぱり行きたくないと顔に出ているのには笑ってしまう

｢女に二言は？｣

｢ない！｣








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｢で、行ったの？｣

｢行った先で毛利さんとこの娘とボウズがいたからか、Aは平然装って受けてきたよ。最後にはボウズにドヤ顔決めてた｣

｢あっはっは！精神年齢も見た目相応に戻ったんだね｣

｢それAに言ったら脛蹴られるぞ｣

安室こと降谷にポアロで先日の予防接種の話をすると楽しそうに笑って聞いている。来年は同じ手で病院に連れていくのは難しそうだ。何を対価にしようか。


｢ところで、…安室サン。今週の運勢載ってる雑誌買って来いって何があったんだよ珍しい｣

｢それについては聞かないでくれ｣




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