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三ツ谷と飲んだ帰り道
時間はもう日付が変わる前

街も車道を走る車のライトで照らされるぐらいの明るさ
三ツ谷と並んでへべれけになって帰っていたら
そんな夜遅い時間なのに反対車線には
こんな夜の闇に静かに笑う天使がいた


現実離れした光景は絵画のようで目を奪われる


酔っているから思考回路がおかしくなってのは
大前提でもそれでも、浮世離れした世界に見える


よく見ればそれはAちゃんで、
長身の男2人と仲良く歩いてる


こんな時間だし、大人の甘い関係なんてのも考えられる
ただ、千冬からのアプローチにあれだけウブな反応見せてたのを考えたらそれは無いか、

前に言っていたAちゃんのお兄ちゃんだと思う
ただ、写真とか見せてくれた訳でもないから
真実はわからない




気になってじっと見てしまい
俺の視線に気づいたようで
こっちをゆっくりと振り向き
Aちゃんは人差し指を口元にもっていき
妖しげに笑った

それはまるで花の甘い蜜の奥にある
甘美な毒のようで、
どろどろに溶かされるように頭の中が痺れた






内緒ですよ





そんな声が聞こえてくるようで
幻聴なのかと耳を摩った







純粋無垢に俺らの前で顔を赤くしてたAちゃんと

今の妖しく甘い毒を刺すAちゃん

本当の姿はどっちなの?








「おい、ドラケン、今のAちゃん?」

電柱に手をついてグロッキーになってる三ツ谷に
シャツを引っ張られ飛んでた意識が戻ってきた

「あ、あぁ。…なぁ三ツ谷、


女の子って振り幅やばいな」

未だに脚が動かない俺の腰に蹴りを入れてきた

「は?今更何言ってんだよ。
どの時代も女が裏で動いて歴史が動いてんだろ。」





「そうだけどそうじゃなくて、



もしかして千冬ってガチで手出しちゃイケナイ子に
手出しちゃったんじゃね?」


「あ?お前酔ってんだろ。
ちょっと酔い覚ましに飲み直すか」


「それ酔い覚ます気無ぇだろ。
とりあえずその酒カップから手ぇ離せ酒豪が」





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まゆか(プロフ) - 飴玉さん» っ嬉しいです!ありがとうございます (2022年1月3日 7時) (レス) id: 9f4232803c (このIDを非表示/違反報告)
飴玉(プロフ) - Heartache.....大好きです..... (2021年12月28日 15時) (レス) @page43 id: 16dec3cb2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まゆか | 作成日時:2021年12月7日 0時

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