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あまり観ようとしなかったプリンセス系の映画を
最近楽しそうに観るA

部下の1人が口にした言葉



“Aちゃん、元から良いけど
日に日に可愛くなってる気がする。”


女は恋をすると綺麗になる

そんなの錯覚だと思いたかった。
毎日のように会ってる俺でもその変化に気が付く



それは恋する乙女そのものだ

先週まで自覚しなかったくせに、なんなんだよ


呑気にテレビ見入って。



ポニーテールなんかしやがって
無防備に晒されて夏だってのに
日焼けを知らないような白いうなじ


腹が立つ


ガリっ

「いっ!はるちゃん痛い。何したの?」
首元押えてこっち振り返ったAを
テレビの方に顔を戻させて
首おさえた手を外させる

うなじにキレイにくっきりとついた歯型に
少しだけイラつきが落ち着いた


少しでも牽制できるなら、それに越したことはない

悪い虫を追い払えるなら、
Aの肌に傷とかつけたくないし
痛い思いさせたくないけど、









とても耐えられなかった






相手の男はどこのどいつだってんだ。

「ふざけんなよ、」

「はるちゃん?どうしたの?」

呑気にキレイになっていきやがって、
俺がどんな気持ちでドブ共潰してってると思ってんだ



あのまま無自覚でいればよかったのに、
自覚なんかしてんじゃねぇよ



「…Aのばか」


「はるちゃん?」


お前はこれからもぴーぴー泣いて、
俺らに守られてればいいんだよ

他の男に気許すなよ、


色んな顔見せんな





ぎゅっと抱きしめて、伝わればいいのに
そばで見守ってきたAが


誰かのものになるなんて


地獄だ。














「あー、はるチャン?Aに何してんのかな
Aのうなじ噛まれた痕あるんですけど」


「虫除け」


「せめて痛くない虫除け方法にしてくんない?」


蘭達の仕事が延びて、
すやすや寝てるAの頭撫でていたら
2人とも仕事終わって少しグロッキーな表情で戻ってきた



Aのうなじに気づいた竜胆がでかいため息ついて
カバンで俺の頭殴ってきた

いつもならキレ返すけど
今日は大人しく受け入れるしかない

「お前らだって、薄々気づいてるんじゃねぇの?」

「気づいてるよ
でも少し、恋ぐらいさせた方が良いんだよ。
トラウマもあるから、恋するだけ。
クズキのせいでまだ欠けてる感情取り戻すためにも」

「まぁ彼氏なんて作ったら
男使いもんにならねぇようにするけどな」




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まゆか(プロフ) - 飴玉さん» っ嬉しいです!ありがとうございます (2022年1月3日 7時) (レス) id: 9f4232803c (このIDを非表示/違反報告)
飴玉(プロフ) - Heartache.....大好きです..... (2021年12月28日 15時) (レス) @page43 id: 16dec3cb2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まゆか | 作成日時:2021年12月7日 0時

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