雨と距離 ページ23
「じゃあ、俺はここで」
駅に着いてそう言った藤井くん。
「藤井くん、駅じゃなかったん?」
「あ、俺ん家あっこ」
藤井くんが指したのは
ちょうど駅と学校の間にある
駅から見えるぐらい背の高いマンションだった。
それはさっき通ったマンションで
わざわざ駅まで送ってくれたんだと今更ながら知った。
「ごめんね、通り過ぎたのに」
「ん、えーの
はい、これ」
謝る私に差し出したのは
さっきまで差していた藤井くん自慢の大きな傘。
「.......え、」
「駅から家までの道で濡れるやん」
「でも、藤井くん、」
「あ、俺はだいじょーぶ
すぐそこやから」
すぐそこと言っても走っても5分はかかるだろう。
受け取るのを躊躇っていると
「あれ、どこやったっけ」
今度は何やらカバンを漁っている藤井くん。
「あ、あったあった」
そして
はい、と渡されたのはスポーツタオル。
「これ、肩にかけていき」
「え、でも、」
断ろうとすると
自分の左肩をトントンとする藤井くん。
「っ、」
私の肩を見てみると
雨で濡れたシャツに下着の紐が浮き出てしまっていた。
「.....……ありがとう、」
恥ずかしくなって大人しく傘とタオルを受け取ると
ん、それでよし。とでも言うように満足そうに笑って
「じゃあ、また明日」
と家の方へ雨の中走っていった。
肩にかけたタオルから香る藤井くんの香りに
ドキドキが止まらなかった。
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シホ(プロフ) - 最高です(;ω;)!! (2019年9月29日 12時) (レス) id: 7c173c2d7e (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - WEST大好きで緑と青とピンク色寄りのオールジャス民です最高です (2019年7月17日 12時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
まこ(プロフ) - じゃすみんさん» そうだったんですね、優しいお言葉ありがとうございます(;;)いつかお会いできれば嬉しいです(^O^) (2019年1月18日 0時) (レス) id: b9ecb575ea (このIDを非表示/違反報告)
じゃすみん - 私神戸と大阪のチケット当たりませんでした作者さんは楽しんできてください (2019年1月17日 23時) (レス) id: d85f290257 (このIDを非表示/違反報告)
まこ(プロフ) - 有香さん» ありがとうございます(^0^)☆ (2018年11月24日 0時) (レス) id: b9ecb575ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まこ | 作成日時:2018年11月4日 11時