藤井くんの彼女(仮)

夢か現実か ページ3

「ほんで？

なに死にそうになってんの」



そう言って

黒板の横に置いてた、小さな丸イスを
引き寄せてきて、私の目の前に座る。




「あのさ、今から私が何言っても友達でおってな？

引かんといてな？」




「え、いやそれは聞いてから決めるわ」




私の前置きも虚しく否定されたところで


開き直って事を伝える決意ができた。




「私、


藤井くんと付き合った、の、かもしれない、」






「……は？」




ですよね、当然の反応だ。




「いや、まてまて



Aが告ったんか？

ていうか、かもしれないってなんや

え、いつから？」




「夢じゃなかったんやったら、

３週間前、かな」




「３週間前ぇ！？」




「ちょ、聞こえるから！！」



立ち上がり大声で驚く奈緒ちゃんの口を慌てて塞ぐ。





奈緒ちゃんを座らせて

窓側の一番後ろ、ちょうど対角の席に座る藤井くんをちらっと確認する。




重岡くんと何やら楽しそうに話していて

聞こえていないようだった。





「なんですぐ言わんかったん」




「だって、金曜日やったから…

月曜日学校に来ても今までとなんも変わらへんし、
夢やったんかなって、思ったんやもん…」




「あぁー、

帰ってからLINEとか送らんかったん？」





「……LINE知らんねん。電話番号も」





「はぁ？！

あんったはほんまに…


ちょっとうちについてき」





「え、ちょ、」

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