［青］紫煙燻って目眩、地獄の感懐 ページ39
［青］
「Aちゃんと同棲し始めてもう1ヶ月が経ったんかぁ、時が経つのは早いんやね…なぁに、そんなかわええ声漏らしてどうしたん？今取ったるからちょっと待ってな〜。」
あぐらをかいた自身の足の間にちょこんと座っているAちゃんがあまりにも愛くるしい声を漏らすので、彼女の口に嵌っている玉口枷、所謂ボールギャグを外してやる。彼女の口から伸びる銀糸がぷつりと切れる瞬間は何とも官能的で、思わず口付けを重してしまったが許されるだろう。
口の端から溢れる涎を親指で拭い取ってやると、Aちゃんは鬱島先生、と僕の名前を呼んだ。いけんなぁ、もう生徒と先生なんて関係は切ったんに。いくら言っても聞かないのだ、少しばかりお仕置きが必要かもしれない。
草臥れたスーツの胸ポケットから何時も吸っている煙草を取り出し、安物のライターで火をつけた。重めの喘息持ちの彼女にとっては少しの煙も体に毒だ。いやまぁ、煙草は元々毒なんやけど。思いっきり煙を吸い込んで、彼女と口を重ね紫煙を吐き出す。
嫌がるAちゃんを押し倒して、抵抗する手を縛り付けて、何度かその行為を続けた。煙草を１本吸い終わる頃になると、彼女は虚な目で空中を眺めながら咳をして、浅い呼吸を繰り返していた。
「しんどいなぁ、苦しいなぁAちゃん。咳止めのお薬欲しいんとちゃう？欲しいよなぁ、じゃぁ僕に言うことあるやろ、な？」
彼女はけほけほと空気を吐き出して、上半身を起こし僕と見つめ合う形をとる。彼女が咳をする度、女子高生特有の甘い香りが弾けた。否、Aちゃん限定かもしれんな。鼻について離れない甘ったるい香りで頭がくらくらしてきた。
「だいちゃ、大ちゃん。ごめんなさい、お薬、ちょうだい…私、死んじゃ…」
嗚呼、彼女が僕の名前を読んでくれた！そっと彼女をベッドへ連れて行き、サイドテーブルに入っている薬をウォーターサーバーの水を入れた紙コップと共に差し出した。Aちゃんが飲んだのを確認して、優しく背中をさする。
「よしよし、お薬飲めて偉いなぁ。疲れたやろ、晩御飯まで寝とってええよ。Aちゃんは僕の大切な人やもん、何もせんでええからな。全部僕がやったげるから、Aちゃんの全部を僕に頂戴。」
35歳、高校教師と女子高生の禁断の恋なんて、萌えるやん。愛があるなら年齢差なんて関係無い。末永くよろしゅうな、Aちゃん。
［赤］どうやらお外はもう冬が来る様で。→←［黒］テセウスの船で前世を語る
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にあ - 待ってコメ欄に大好きな作者様がいるんだけど…いつも楽しく読ませて頂いてます作品更新頑張って下さい誠さんみそ漬けキュウリで殴るさん（限界オタク） (2022年2月26日 14時) (
レス) @page26 id: c982b0a7d0 (このIDを非表示/違反報告)
みそ漬けキュウリで殴る(プロフ) - あれ、もしかして40ページのtnと夢主ちゃんが住んでる家が高層マンションなのって逃げ出さないようにする為だったり…？誠さんのお話表現とかが美しすぎて本当に好きです… (2022年2月22日 7時) (レス) @page40 id: ed00509d09 (このIDを非表示/違反報告)
誠(プロフ) - 紫紅兎さん» ありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです… (2020年12月26日 18時) (レス) id: b57bb5d927 (このIDを非表示/違反報告)
紫紅兎(プロフ) - 虫のeさんのお話がｯｯ好きすぎて…！！毎日朝昼晩と読ませていただいております…呪いをモチーフにしつつ…儚さもあり…誠さん天才か何かですか…まって尊いがすぎますよ…更新楽しみにしております…誠さんのペースで頑張って下さい (2020年12月26日 11時) (レス) id: fcae62d2ac (このIDを非表示/違反報告)
( ・∇・) - ページ40のお鍋が冷めるシーンが人の恋を表している感じがしてとても面白かったです！ (2020年11月15日 10時) (レス) id: fdab07ad69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：誠
| 作者ホームページ：http://around-the-clock
作成日時：2020年7月17日 18時
