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涙が止まりチーノさんが食器を下げてから、兎に角暇だった。部屋には本棚があったが読む気にもならず、かと言ってする事もない。パジャマを着替えるときにもう少し悩めば良かったかな、と色とりどりの服から選んだ白いワンピースを見て思う。
チーノさんが部屋を出る前、服はクローゼットから好きなのを選んで良いと言われ、開けてみると服の山が出てきたのだ。比較的大人しめなのが良いと選んだのが此れ。黄緑の人と同じパーカーなんて着ると思ったのかな。
窓もないし時計も無い。一切時間の流れが感じられない。この空間にいれば精神がどうにかなってしまうと、こっそり部屋から出る事にした。
長い長い廊下を小走りで歩いて、行く当てもないまま彷徨う。突き当たりを右に、分かれ道を左に、何処まで行っても同じ風景しか見えなかった。壁には高そうな絵画がかかっており、天井からは等間隔でシャンデリアが下がっている。
「あれ、Aさんじゃないっスか。もしかして迷子ですか？それとも脱走ですか？どっちにしろ丁度良いですけどね。」
後ろから声がかけられ、勢いよく振り向いた先には気怠そうな人が立っていた。室内なのにヘルメットというなんとも不思議な格好…
「あ、ショッピって言います。で、Aさんは脱走っぽいですね、何処行くんですか？此処は一般人が抜け出せる様な簡単な作りはして無いっスよ。さっきから同じ所回ってるんやけど。」
や、やっぱり…ショッピさんは此方を見てケラケラと笑っている。そんなに笑わなくてもいいのに！
「は〜笑わせて貰いました。どうせ出られんのですから、俺と遊びましょう。Aさんって結構童顔っスよね、かわええ。俺好みですわ。」
ツインテールも可愛かったけれど、と言って髪を弄ぶ目の前の彼。コイツ、ロリコンだ！いや、自分をロリと認めた事になるけれど、いや違う幼女じゃない！
「ショッピさん…ロリコンなんですか？」
後退りしながら彼に質問を投げかける。質問というより確信を得る為の確認だけど。
「ロリからロリコン呼びとか滾る。なぁ、ショッピ君って呼んでくれませんか？ショッピお兄ちゃんでも良いですよ、お好きな方を。」
ガシッと肩を掴まれて距離が無くなった。先程まで死んでいた筈の目が生き生きとして、彼が筋金入りの其れであることが分かる。
「私には、本当のお兄ちゃんが居ますから！」
ショッピさんの肩を押し返すと、面白おかしそうに笑った。
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ゆう - 幸せなハッピーエンド(?)になって良かったです!! (5月22日 22時) (
レス) @page42 id: f98c154ca8 (このIDを非表示/違反報告)
はゆり - 上から目線失礼致しました (2023年4月27日 23時) (レス) id: 6422253908 (このIDを非表示/違反報告)
はゆり - ハッピーエンド感が漂ってますけどなんて言うんやろ深く？見たら意外とバッド？エンドですね！まぁ夢主ちゃんや、d！の人達が幸せなら私は何でも良いですけど。 面白い作品ありがとうございました！ 他の作品も好きです！これからも応援しています。頑張ってください (2023年4月27日 23時) (レス) @page42 id: 6422253908 (このIDを非表示/違反報告)
杏豆 - とってもおもしろかったです！素敵な作品ありがとうございました！ (2022年9月3日 11時) (レス) @page43 id: d80eb34582 (このIDを非表示/違反報告)
きつね君。(プロフ) - コメ失礼します。大好物が詰まりに詰まっていて無事昇天することができました!!素敵な作品をありがとうございます!! (2022年8月6日 6時) (レス) @page43 id: f4cd021470 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：誠
| 作者ホームページ：http://around-the-clock
作成日時：2020年7月22日 21時
