［黒］赤いトランプが在れば黒のトランプも在るのが普通 ページ8
#不思議の国のアリスパロ
白い兎を追いかけて、穴に落ちると其処は御伽の国だった。体の大きさが変わるクッキーを食べてドアを潜り抜け、非誕生日を祝うお茶会に参加して、不思議な双子に出会った。喋る花と飛び回るパンの蝶の横を通り抜け、消えるチェシャ猫に道を訪ねた。
その後、アリスは薔薇を赤く塗った事がバレてトランプ兵と赤いハートの女王様に追いかけられる。しかし、目が覚めると其処は大好きな姉の膝の上だった。
夢落ち、ハッピーエンドの筈だったのだ。全ては私の夢。夢はいつか醒めアリスは現実に戻るのだ。
だが現実はどうだろう。(否、現実と呼んで良いのかも分からないが、今の私から見れば現実である。)私は確かに、話通りのアリスだった。
強いて言えば白兎は瓶底メガネを掛けていて、お茶会は帽子屋でも三月兎でもない、アンシンメトリーの綺麗な髪が揺れる深緑の男性と、くたびれたスーツを着た紫煙を纏う青い人にもてなされた。チェシャ猫は紫色のヘルメットが特徴的で、赤いハートの女王はハートの王様だった。
でも、全てが話通りだった。唯、話と登場人物の特徴が違う。本当にそれだけだった。
「アリス、否Aちゃん。アンタはここに居らんほうがええ。
追いかけはせんから早よ帰り！兎に角この城から出るんや！」
ハートの王様は私を追いかけてはこなかった。その上早くこの城から出ろと、何処か焦ったように私の背中を押した。
何かおかしいと思いながらも、素直に言うことを聞く事にする。だって、御伽噺のハートの女王は気が変わりやすくて、あの男性もそうだとしたら首を跳ねられかねない。
赤い薔薇のアーチを抜けて、迷路のような薔薇園を駆け抜ける。出口の門は見えているから迷わない。刺に気をつけ、脚にまとわりつこうとする蔦を振り払って進む。
不思議の国では植物だって思い通りだと、双子の片割れ…栗色の髪にひまわりが咲いたような目を持つ男性が教えてくれた。
ハートの女王は私を追いかけないと言っていたし、いったい誰がこの蔦を操っているのだろう。其れに、進めば進むほど出口の門から遠ざかっている気がする。
…あれ、薔薇園の薔薇は、全部赤じゃなかったけ？
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ロイエ - やばい、同志がここに居た。(本音:ヤンデレ大好き！逆ハー万歳！！)はい。 (2022年1月10日 23時) (
レス) id: 32127d00d4 (このIDを非表示/違反報告)
誠(プロフ) - マイソさん» 是非しましょう((( (2021年1月24日 14時) (レス) id: b57bb5d927 (このIDを非表示/違反報告)
マイソ - あああわかります。じわじわきて捕まる。それが萌えるんじゃぁ…趣味が合いすぎます。結婚して彼らのこといっぱい話しません(( (2021年1月16日 23時) (レス) id: 05f946baf6 (このIDを非表示/違反報告)
誠(プロフ) - 地稲さん» きっと美味しいです炭なんて作らないよ(震え声)そう言って頂けて嬉しいです！ (2020年8月1日 21時) (レス) id: d6a456411c (このIDを非表示/違反報告)
地稲(プロフ) - 妖精さん妖精さん…。眉毛英国紳士ポジは彼なんですね分かります。いやぁ彼の作る料理は美味しいんだろうなぁ(震え声)共依存は大好物ですありがとうございます。 (2020年8月1日 15時) (レス) id: a7f6c2fae7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：誠
| 作者ホームページ：http://around-the-clock
作成日時：2020年5月25日 3時
