#014 ページ14
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「…ん、ふ……え？」
「アッ、いや、これは、ちがくて、その、」
「あーーーーー！！！！
ジンヒョン、ほんとに何してるんです！？」
「事案ですね、ヒョン。」
ぎゃあぎゃあ騒いでる外野と、まとまらない思考と、それと、なにより、
「…っん……あったか、い…？」
俺が抱きしめちゃってもなお、瞳を開けずに
俺にすり寄るAさん。
ぐっと近づいた距離のせいで、ふわりと香る柔軟剤の匂いとか、華奢なカラダとか、普段意識してなかった所ばかり目についちゃって。
心臓がドキドキと音を立てて止まらなくて。
(どうしよう…キュンが止まらない…)
でも流石に、うるさすぎる外野に気がついたのか、Aさんの長いまつげがふる、と震えてキレイな瞳が見えた。
「！？…え、と…あの、わたし、もしかして、
何か失礼なことを…」
「い、いやいや！全然！何もなかったですよ！」
「…ジンヒョン、いつまでAさんのこと抱きしめてるつもりですか！はやく離れてくださ、い！」
目覚めたばかりで思考停止してるAさんと、彼女の魅力にあてられて思考停止してる俺。
思考停止してるせいで彼女を抱きしめたまま話してた俺を、引き離すように声を上げてAさんを自分の方へ引っ張るマンネ。
「抱きしめて…！？というか寝ちゃった…！
わたし、ほんとに何を、どうしよう…！」
だんだん状況を把握してきたのか、真っ赤に染まっていく彼女の顔。
あわてて顔を覆ってるけど、真っ赤な耳は全然隠せてない、かわいい。
というか全部俺が悪いんだけどね。
自分より焦る彼女がかわいくて冷静になってきた。
「すみませんでした、ソクジンさん！
何かご迷惑おかけしたなら、教えてください…」
「いや、ほんとにAさんは何もしてなくて、むしろ全部俺が悪いというか…」
「そうですよぜーんぶジンヒョンが悪かったです」
「悪かったってジョングギ…」
あわてふためく彼女の後ろから若干睨んでくるマンネ。ごめんて。
「ほ、本当ですか？すみません、つい、ソクジンさんが温かくて…」
「へっ！？そ、そうですかね！？」
不意打ちでパンチくらったようか感じ。
ほんと、もう、こういうとこだよ、Aさん。
そして俺らはお互い顔真っ赤にしながらホテルへ向かったのだった。
(不意打ちは、禁止でしょ)
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ひおり(プロフ) - とっても面白いし、背景？とか文字フォントとか可愛いですね！因みにこういうのはどうやるのですか？？ (2019年8月5日 13時) (
レス) id: 54b1b3a773 (このIDを非表示/違反報告)
shoko0619(プロフ) - Satieさんの小説大好きです。一気に読んでしまいました。更新楽しみに待ってます。頑張ってください。 (2019年4月2日 6時) (レス) id: 9301928d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Satie | 作成日時：2019年3月24日 2時
