#002 話題の彼女 ページ2
！JM
「おはようございます！」
イギリスのタイムズ誌のインタビュー前。
楽屋でそれぞれがメイクされたり準備している中、ドアが3回ノックされ、入ってきたのは最近俺らの心を振り回す彼女。
柔らかそうなダークブラウンの髪を揺らしながら入ってくる彼女に、楽屋の空気が変わった気がした。
俺の親友テヒョンもそれを感じたのか自然と目が合う。
「今日もよろしくお願いします！」
俺らに深くお辞儀をしたあと、マネージャーのヒョンにも挨拶してる。
(…今日、Aさんが通訳なのか。
嬉しいな。)
最近、色んなアイドルグループの同時通訳者として活躍するAさん。
多くの言語を同時通訳できる事と、その美しい容姿、愛想の良い人柄から色んな事務所からヘッドハンティングの誘いが絶えないらしい。
今もマネヒョンと穏やかな空気で、今日の企画と質問内容について打ち合わせをしている。
そんな様子を俺らはチラチラとメイクされながら盗み見てる。
(髪、珍しくハーフアップだ…かっわいいなあ。)
「ここの質問内容なんですけど…」
「あ、そうですねここは……」
台本に書き込みながらメモを取るAさん。
台本に向けられた目を縁取る長いまつげ。
「すみません、お忙しいところに。
助かりました、 ありがとうございました！」
「いえいえ！こちらこそ。」
丁寧にお礼を言って微笑むAさんに、少し照れているヒョン。
(ヒョン、いいな。
打ち合わせの度にAさんと話せて。)
「ありがとうございました。
では雑誌の方の方々とも打ち合わせしてきます。失礼しました！」
(えっもう行っちゃうのか。
声、かけてみようかな…)
「あっあの、Aさん！
えっ…と、今日、よろしくお願いします！」
いきなり声をかけられたことに驚きつつも、ふわりと花が綻ぶように微笑んだ彼女。
「はい、よろしくお願いしますね、ジミンさん！」
笑顔で再度挨拶をしてお辞儀した彼女は、そうしてまた髪を揺らして楽屋から出ていった。
(あの笑顔、ほんとズルイ。)
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ひおり(プロフ) - とっても面白いし、背景？とか文字フォントとか可愛いですね！因みにこういうのはどうやるのですか？？ (2019年8月5日 13時) (
レス) id: 54b1b3a773 (このIDを非表示/違反報告)
shoko0619(プロフ) - Satieさんの小説大好きです。一気に読んでしまいました。更新楽しみに待ってます。頑張ってください。 (2019年4月2日 6時) (レス) id: 9301928d42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Satie | 作成日時：2019年3月24日 2時
