狂わされた絆の先に

111st Love ページ17

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side...RIKU





樹「まこっちゃんのせいで果歩は泣いてんのに、」


山彰「それ、まこっちゃんに言ったの？」


樹「だってあんなに果歩のこと大事にしてたのに、裏切ったんですよ」


山彰「まこっちゃんだって、ちゃんとした理由があって言ったんでしょ」


陣「俺らは何も知らんわけやから、言い過ぎちゃいかんよ」


山彰「まこっちゃんも果歩と同じくらい傷ついてるから、果歩だけを庇うのも違うでしょ」



樹「…………じゃあ！なんて言えばよかったんですか、何も知らないのにまこっちゃんの味方して果歩のこと傷つければよかったんですか！」





耳まで真っ赤にして苦しそうに叫ぶ樹。



樹の言うことは間違ってない。



まこっちゃんと村崎さんが付き合ったのは別として、週刊誌の件で嵌められたことについて話してくれないのはグループとしても会社側としても不利な状況。



この一件で何回果歩が涙を流したか。


果歩の涙の理由は全部まこっちゃんで、悪く言えばまこっちゃんのせい。





だけど、その裏に何か理由があったら？その行動が自分たちのためだとしたら？



それを知らない俺たちはまこっちゃんを責め立てることも、何も知らずに果歩だけを庇うこともできない。





瑠唯「山彰が言ってることも樹が言ってることも間違ってないよ」





悔しそうに俯いた樹は少しの沈黙の後、楽屋を出て行った。



優しい樹だから、RAMPAGEのことが大好きな樹だから、こんな時ひとりで突っ走っちゃうんだ。





山彰「樹優しすぎるんだよなぁ、」


北人「樹のとこ、行ってきますね」


翔吾「北ちゃん、大丈夫？俺も行こうか？」





立ち上がった北ちゃんに翔吾が心配そうに声をかけたけど、笑いながら「大丈夫」と答えて出て行った。





LIKIYA「まこっちゃんが話してくれればいいんだけどね〜」



陸「待つしかないか〜」





全員がそれぞれの考えを持っていて、それぞれが違う優しさを持ってるからこそぶつかる時もあるし、思いがバラバラになる事だってある。



でも、やっぱりメンバー全員の『THE RAMPAGE』としての意思は変わらないし向いている方向は一緒だから、どんなに不安なことがあっても苦しいことがあっても乗り越えていきたい。





5年10年経った時に、こんなこともあったねって笑い合えるようになりたいと思う。





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