すれ違う2つの心は

56th Love ページ10

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昨日、あの後話すだけ話してから追い返した昂秀。



泊めてよ〜とか泣きつかれたけどそんなに優しくない私は笑顔で追い出したました。





そして今日は慎を村崎さんに会わせる日。



すっごく嫌ではあるけど仕事の付き合いだから断ることもできない。



もういっその事、慎が村崎さんのこと好きになって付き合ってくれれば私の気持ちだって諦めつくのに。





「おはようございまーす」



陸「おはよー」



陣「おはよう」



昂秀「おはよー元気？」





挨拶をするとある程度揃っているメンバーが挨拶を返してくれる。





慎「果歩」



「はーい」



慎「今日誰とご飯行くの？」



「昨日の電話の人」





話しかけてきたと思ったらこの話。



本当は行ってほしくもないし顔も会わせないでほしい。





でも、実は会わないといけない理由がちゃんとある。



今度の雑誌の表紙を飾ることになった村崎さんと私。



これは仕事だから嫌だとかそんなのは思わないけど、タイミング悪く慎がその雑誌に載ることになってしまった。



村崎さんからの電話はそれに関してで、挨拶がてら合わせてほしいという話。



映画撮影の時に言われたときは上手く流そうと思ってたけど、良くも悪くも抜け目がない村崎さんに上手く丸め込まれてしまった。





「今日仕事が5時までだからそっから直行でいい？」



慎「え、やだ着替えたい」



「それも含まれてます」



慎「流石ですね」





そう言って私の肩を叩いて壱馬くんの方に戻っていく。



慎がいなくなったと同時に私の横に来た昂秀が一言。





昂秀「さっき俺さ、元気？って聞いたよね」



「聞こえてたよ？」



昂秀「無視したじゃん」



「そんな日もあるよ、昂秀だもん」



昂秀「俺のこと何だと思ってんの」





これも昂秀の気遣い。



ひとりだと嫌でも考えちゃうから横でずっと何らかの話題を持ちかけてくる。





陣「今日ずいぶん仲良いな」


「今日は私のことが大好きなんです。ね？たかぴー」


昂秀「果歩って頭の中パラダイスだよね」


健太「え、果歩？俺のとこに来てもいいよ？」


「今日挨拶しても何も言わなかったからテンション低いのかと思ってた」


健太「それさっきまで。今は果歩がいるから元気」


瑠唯「単純だね」


「亜嵐さんに似て」


陣「こら、先輩を悪く言わんの」





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