71st Love ページ25
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side...Itsuki
壱馬さんとまこっちゃんの間に北人さんが割り込んだのと壱馬さんがまこっちゃんに掴みかかろうとして前に踏み出したのは同時だった。
勢いよくまこっちゃんに向かって伸びた壱馬さんの手は、2人を止めようとした北人さんが掴んだ。
そこまで良かったけど、思いのほか強かった壱馬さんの手をあの細い北人さんが抑えるなんて到底無理な話で。
壱馬さんの手によって北人さんの体は突き飛ばされてしまった。
突き飛ばしてしまった壱馬さん、突き飛ばされそうになるって覚悟していたまこっちゃん。
そして突き飛ばされてしまった北人さん本人も呆然としていた。
俺たちもその一瞬の出来事に頭が追いついてなくて、状況を理解するのにも少し時間がかかった。
樹「北人さんっ!大丈夫ですか!」
ハッとして慌てて北人さんを支えに行く。
「いってぇ、」と少しだけ呻く北人さんの腕を見ると、机の角に引っかかったのか3センチくらいの切り傷。
机で血が滲み出てくる程の力ってどのくらいなんだろう、と思いながら北人さんの背中を片手で支えて起き上がらせる。
北人「……ちょっと出しゃばり過ぎたかな、」
はは、と笑う北人さんは突き飛ばされた際にぶつけた腰あたりを擦りながら壱馬を見上げる。
翔吾さんと海青に腕を掴まれている壱馬さんは陣さんに怒鳴られていて、最年少の龍と昂秀とたっくんは気が抜けたように机に腰掛けているまこっちゃんの元へ行った。
そしてタイミングがいいのか悪いのか、楽屋のドアを開けて果歩と翔平が入ってきた。
信じられないというような顔をして問いかける果歩に楽屋にいる全員が言葉を発せずにいた。
…………………………この人以外は、
壱馬「…果歩は見たよな?慎と村崎って人が一緒に居るとこ」
そう問いかけられた果歩は一瞬だけまこっちゃんを見た後、俺が支えていた北人さんの怪我していない方の腕を引っ張って楽屋を出ていった。
果歩と北人さんが楽屋を出ていって静まり返る楽屋の中。
LIKIYA「壱馬は1回頭冷やしてこい」
LIKIYAさんの声を受け、少しだけ頭を下げてから黙って楽屋を出ていった壱馬さん。
壱馬さんが出ていった途端に陣さんが吐いた溜息が無駄に大きく響き渡った。
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如月亜莉亜(プロフ) - ものすごく続きが気になってしまいますねこのお話 これからも更新頑張ってください! (2020年5月12日 7時) (レス) id: cba40d4c9c (このIDを非表示/違反報告)
ゆーりん(プロフ) - 何度も申し訳ないです!あくまで私の妄想ですので、ルルさんの書いていくストーリーを楽しみにしております!^^ (2020年4月3日 10時) (レス) id: 2d56bc9a3d (このIDを非表示/違反報告)
ゆーりん(プロフ) - 「作者より」のページも読ませて頂きました!ルルさん☆私、慎推しですがその次は山彰が好きでして( ^ω^ )なのでルルさん提案の山彰賛成です☆主人公ちゃんがルートCで、山彰との絆もあったりして山彰リスペクト&ヒーローだったら素敵だなって思っちゃいました^^ (2020年4月3日 10時) (レス) id: 2d56bc9a3d (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - まこ、、心が痛い (2020年4月3日 2時) (レス) id: 0e803c254a (このIDを非表示/違反報告)
ゆーりん(プロフ) - お返事ありがとうございます!物語がゆっくり詳しく進んでいくのが凄く嬉しいです☆キュンキュンでワクワクで最高です!これからも楽しみにしていますね!更新頑張って下さい☆応援しています!^^ (2020年4月2日 8時) (レス) id: 2d56bc9a3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:lulu.etoile | 作成日時:2020年3月20日 20時