43rd Love ページ47
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「ねぇ怖いって!無理!」
慎「大丈夫だって、そんな怖がんなくても 笑」
今、私たちが何をしているかと言いますと………。
慎「ねえ早くしてよ、もう帰るよ?」
「え、それはダメ」
慎「痛くないから、ピアス開けるくらい」
「いやいやいや、だってトラガス開けるの痛いって言うじゃん!」
先日、慎に買ってもらったピアスを付けるためにトラガスを開けてもらおうとしています。
ただ、怖がりな私は中々勇気を出せず、既に1時間が経過。
待ってくれてる慎にも迷惑かけてるし、申し訳ない気持ちはあるけど怖いものはどうしようもない。
「あー、怖い。無理、怖すぎる」
慎「もう聞き飽きたから、早くしてよ」
「慎がするから怖いんだよ!」
慎「はぁ?じゃあ病院で開けてもらって」
「それは絶対無理」
慎「でしょ?じゃ、早くして」
慎に開けてもらうのさえ怖がる私が、病院の知らない人に開けてもらうなんて無理に決まってる。
なんなら開けるまでに何時間もかかる私を相手するその人も嫌なはず。
それに慎に買ってもらったピアスだ。
他の誰に開けてもらうよりも慎に開けてもらった方が嬉しいし、特別に感じる。
慎「どうすんの?今日はやめる?」
「………やる」
慎「ん、じゃあこっちおいで」
慎に呼ばれて少しの不安と恐怖を持って慎の傍に行く。
大丈夫大丈夫、と言いながら私の耳に触れる慎の指。
大丈夫の言葉に安心しながらも、最近感じ始めた心の変化が相まっているからか、耳に触れる慎の指にドキドキを感じて顔に熱を持つ。
慎「いける?」
「…大丈夫、」
慎「じゃあ行くよ?」
5.4.3.2.1のカウントダウンが始まって、覚悟を胸に目を瞑ると
「いっ………!」
次の瞬間、バチンと嫌な音を立てて開いたトラガス。
「……………たくない、かも、あんまり、」
慎「でしょ?少し痛いだけだって」
思っていた以上に痛まない耳を触ってみるとビリッと走った痛み。
「いっ、、た!!!」
慎「なんで触ったの、痛いに決まってんじゃん」
ピアスを開けた左耳に残る少しの痛みとピアスを開けれた少しの嬉しさ。
もちろん、慎が開けてくれたっていう嬉しさも。
結局、痛みも嬉しいからそれでいい。
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lulu.etoile(プロフ) - ゆあさん» ありがとうございます!もうすぐ第2弾に移行するのでそちらも是非読んでください! (2020年3月17日 21時) (レス) id: 7fe182f52c (このIDを非表示/違反報告)
lulu.etoile(プロフ) - すっごく嬉しいけど結ばれるのまだまだ先かもです!それまで読んでいただけたら嬉しいなって思います! (2020年3月17日 21時) (レス) id: 7fe182f52c (このIDを非表示/違反報告)
lulu.etoile(プロフ) - ゆみさん» 嬉しいです!頑張ります! (2020年3月17日 21時) (レス) id: 7fe182f52c (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - うわ、いい!! (2020年3月17日 2時) (レス) id: 0e803c254a (このIDを非表示/違反報告)
ef(プロフ) - もう早く結ばれてほしいです! (2020年3月16日 22時) (レス) id: 4813a6b67d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:lulu.etoile | 作成日時:2020年3月3日 20時