淡い恋心の行方は

41st Love ページ42

.





「えー！ねぇ焦げてるって！たこ焼き！」


慎「ねぇ、たこ焼き作れないのに食べたいって言ったの？」


「だってさ、たこ焼きって買うものでしょ？」


慎「じゃあなんでたこ焼き器があるの」


「誕生日に陣さんにもらった」


慎「誕生日にたこ焼き器あげるって、どうかしてるでしょあの人」


「いいじゃん、大阪の陣たこ焼きの陣笑いの陣なんだから」


慎「笑笑なにそれ、誰が言ったの」


「何となく思いついた笑」





陣さんにたこ焼き器を貰って、使わないと可哀想かなと思って使ったんだけど、



いや、焼き方知らない。



案の定、慎には「なんでできないの」とか「ほんとに女なの？」とか言われ放題。


うるさいっつーの！



結局私は、慎が片手にレモンサワーを持ってもう片方の手で器用にたこ焼きをひっくり返してるのを見てるだけ。




「ねぇ、慎の好きなタイプは？」


慎「…は？なんでいきなり」


「いや、この前亜嵐さんと飲みに行った時に聞かれた」



あの時、なんて答えたっけ。


亜嵐さんが本当に酔っ払ってたのかは分からないけど『メンバー内恋愛』ってワードをすごく推してきてたような気がした。



慎「んー、一緒にいて楽しい人」


「………なんか、すっごく典型的」


慎「そんなもんでしょ。あ、あとは味噌汁つくってくれればそれでいい」


「それ、Mステのやつで言ってたよね」


慎「果歩はどうなの？Mステの時なんて言ってたっけ、」


「私の事を一番愛してくれる人」


慎「あ〜それそれ」


「でも最終的にはそうだよね」





浮気とか不倫とか絶対いやだし、結婚して死ぬまで一緒にいるんだったらおじいちゃんおばあちゃんになってからも仲良く生きていきたい。


結婚したら生きている間ずっとその人に恋をしてる訳だし、それだったら死ぬまでドキドキしたいし守られたいし笑い合いたいんじゃないかな。



「ねぇ、慎」


慎「ん？」


「恋ってどんな感じなのかな」



私は恋なんてしたことないから、どんな気持ちになるのかも分からない。


慎ならきっと恋だってしたことあるだろうし、どんな気持ちになるのかも教えてくれるかもしれないと思った。





.

42nd Love→←40th Love

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す