にじゅうに。 ページ27
昔、秀一さんに教えてもらったことのひとつ。
尾行は、100m間隔で。
幸運にもこの辺りは人通りが多いのであまりバレずにできる。
この道をもう少し進んだところに人通りのない路地裏があるので、事前にターゲットのスマホにハッキングして作った、同業者を装ったメールを送る。
…ターゲット、スマホを見る。
辺りを見渡す。
路地裏を見つける。
入る。
…よし。
それをみて同じく路地裏に入る。
「…誰だ、貴様」
『ただの情報屋ですよ。貴方の持っているUSBを頂きに参りまして。』
カルーアの得意なスマイルを借りて、ニコニコする。
「お前、neroか？」
『おっと、ご存知なんですか？それは大変光栄です』
「誰に頼まれた？…まあ、渡さないが」
『それは守秘義務なので言えませんねぇ。
なら、交換条件は聞きますか？』
と、相手がギリギリOKを出しそうな条件を出す。
最後通牒ゲームの要領だ。
『それを貰うかわりに70万。どうですか？』
少し揺らぐ。本当はこんな奴に金なんか一銭もあげたくはないが、できるだけ穏便なほうが好きだ。
「…ハッ！いいぜ。ほら、やるよ」
USBの置いてある手を差し出すターゲット。
それを受け取ろうと近寄る。
「なんてな！！」
すかさずもう片方の手で俺を殴ろうとするターゲット。
まあ避ける。
『知っていましたよ。そんな人だってことくらい。』
「お前はオレの組織にも迷惑だからな。ここで消しときゃ楽だ」
俺を弱そうだと踏んだのか、なりふり構わず攻撃してくる。
たまに当たって弱ったフリをしてやると、調子に乗って気が大きくなるものだ。
「やっぱり見た目通り弱そうな奴だなぁ？
ハニートラップだけじゃやってけないぜ」
そう言うと、懐から刃物を出すターゲット。
あは。確実に今ここで殺ろうとしてる。
『やめておいたほうがいいですよ。』
「あ？黙って殺られとけ！」
凄い勢いでこちらに迫ってくる。
それに驚いたフリをしてやる。
───ドッ
「…え？」
ターゲットの首には、ナイフが刺さっていた。
こちらに向かってきた刃物を腕ごと躱し、奪い取り、突き刺す。
「かはっ、ぁ、なん…」
言葉を発そうとする度にゴポゴポと器官に己の血液が入り、上手く喋れなくなる。
『相手を舐めるからだよ。
まあ、それに、まるで刃物の扱いが素人だ』
ターゲットはその場に倒れ込む。
『あは。依頼完了♡』
USBを本物かパソコンで確認し、その場を去る。
あ、両手に✕つけとかないとね。
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猫好き - ちゃーいるさん» コメ返しありがとうございます。これからも頑張って下さい!!(^○^) (2019年5月3日 10時) (
レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
ちゃーいる(プロフ) - 猫好きさん» ありがとうございます(^O^) (2019年3月6日 17時) (レス) id: 9d46b47ea3 (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 最高 神 天才！！ でも見て恥ずかしくて顔真っ赤になりましたww (2018年12月16日 18時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - ｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱｱ（悶＼(^^)／ (2018年11月20日 1時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
ちゃーいる(プロフ) - 美咲さん» ありがとうございます！ダラダラ更新ですがよろしくお願いします！ (2018年6月14日 22時) (レス) id: 9d46b47ea3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藤咲 | 作成日時：2018年5月24日 1時
