どこが王子だよ！ (ページ7)

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二人で体育館に入ると、かけ声とともに一生懸命練習しているバスケ部の姿。

まだ体育館に入って少ししか経ってないのに、歓声が何度も聞こえる。

すげーな…バスケ部……

「いつもこうなんですか？」

私の横で不安がっているジョンウ。

「うんジョンウもバスケ部入ったらこうなると思うよ」

「わー信じられないです……」

ピーーー

練習が一段落したっぽいので、ジョンウに「今だよ！」と言っていると

「あ！」

こっちに気づいて駆け寄ってくるジェヒョン。

「お疲れさまでーす！」

「見に来るの珍しい」

「うん暇だったから。あと…」

そう言って隣のジョンウを見る。

「こんにちは…」

普通に挨拶するジョンウ。

「じゃなくて、いや、それも大事だけど」

「あ、バスケ部に入りたいんですけど……」

「もちろん大歓迎だよ」

ほっとした顔のジョンウも一緒に話していると、コートの方にいるドヨン先輩が視界に入る。

暑そうに、髪を手で整えながら歩いている先輩。

いつもかっこいいけど、部活中はもっとかっこいいんだよな……

汗が暑苦しく見えないの、先輩くらいしかいないんじゃないですかね……

「お〜何か見てますねえ笑」

先輩がいた視界が、ジェヒョンの振った手で遮られる。

「ん？いや何も？」

「いや俺の目が正しければ、あの辺にいるヒョンを」

「ただぼーっとしてただけだって」

「違うと思うけど笑」

「先輩たちって仲良いんですね〜！」

ジョンウ君、今のどこを見たらそうなるんだ。

しかも何でちょっと嬉しそうなの。

「またなんか言い合ってるの？よく飽きないね〜」

そしてドヨン先輩も現れる。

さっきの話は聞いてないですよね？知らないですよね？

「あ、ヒョンさっき、」

「先輩！そういえばこの子がバスケ部入りたいそうで」

そう言いながらジョンウを指す。

ギリセーフ。チョンジェヒョンあいつ……

「一年のキムジョンウです…」

「わ、本当？入ってくれるの？」

先輩は目を丸くして、ジョンウと一緒にコートの方に戻って行った。

こうして見ると、他の先輩と一緒にいるジョンウは、けっこう馴染んで見えるし、あの長身が目立たないバスケ部はすごい。

後ろの方では「あの子新しく入るのかな」「なんか可愛いんだけど」と早くもジョンウが注目されていた。