どこが王子だよ！ (ページ1)

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幼なじみページ1

「おーい、起きてください〜」

低い声とともに布団が容赦なくはがされる。

その横で止まらず鳴っているアラーム。

♪今日は朝か〜ら寝坊した〜夢の中〜では起きたのに〜♪

「絶対起きる気ないね、この選曲」

そう言いながら、カーテンも開けられる。

自分を守ってくれる布団がなくなり、光を浴びた私はまさに死にそうな気分。

ま、眩しい……やめてくれ……私は光に当たったら死んでしまうんだ！……

「何だと……笑お前ヴァンパイアだったのか！笑」

笑ってしまっているジェヒョン。

「ノってくれるなら、ちゃんとやってよ」

「いや、まだ布団の中にいるAに言われても」

朝からご機嫌なこの男は、私の幼馴染。

今日は高校2年生になる新学期の初日である。

「去年は、「わあ！華の高校生だ！青春！！」とか言って、無駄に早く起きてたのに」

そう言って去年の私を再現するジェヒョン。

「全然似てない」

「むしろAには似たくないよ」

「失礼な奴だ」

少し睨むと楽しそうな笑顔を向けてきた。

ムカつくので布団を投げつけると、倍の力で吹っ飛んでくる布団。

ボフッ

「あ〜髪が！」

「元々寝癖あったじゃん」

「そういうことじゃない！そっちは直毛でしょ？羨ましいわ〜」

「でも量多いから意外と大変なんだよこれ」

ジェヒョンの、やられたらやり返す倍返しだスタイルを忘れていたせいで、
もっと朝の準備に時間がかかることになった。