【あんスタ】誠に僭越ですが！！《七種茨》（１２）

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JUN









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翌朝。









寮の共用スペースで顔を洗う。




眠気覚ましも兼ねて、ゴシゴシと強めに


タオルで顔をこすった。









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漣「…………、」









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……なんか。









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なんか、正直、不完全燃焼だった。









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俺は“事実”を突き止めて、


“良いこと”をしたはずなのに……。









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桜「…ジュンはん」









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サクラくんの声で、モヤモヤした気持ちから


ハッと我に返る。









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漣「…お、おはようございますっ」









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俺がそう言うと、「おはようさん」と。









小さくあくびをして、サクラくんは


俺の隣の洗面台の前に立った。









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桜「…なんや、その」








桜「昨日は大変やったな…」









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漣「いや、そんな…」









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言うまでもなく、“当事者”の俺たちは


気まずかった。









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パシャパシャと顔を洗い始めるサクラくん。









この空気感を承知で俺は


ずっと気になっていたことを


聞いてみることに。









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漣「サクラくんは、ずっと知ってたんスか…？」









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桜「…おん」









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タオルで顔を覆いながら、


サクラくんが答える。









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桜「わしだけやない、Crazy:Bはみんな知っとった」








漣「そう…なんスね」









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相槌を打つ俺に、「せやけど」と


サクラくんは更に続けた。









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桜「せやけど、わしらはそれをAはんに教えようとはせんかった」









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桜「…これが、ジュンはんとわしらの違いなのかも知れんな」









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眉毛を軽くハの字にして。









「ほな、わしは先に部屋に戻るで」と


無理やり笑顔を作ったサクラくんは


戻っていった。









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