氷の心54 ページ6
ぽちゃん…と静かに湯船に浸かる。
この露天風呂はとても広い。
そのうえ満天の星空の下、少し熱めのお湯に涼しげな風も吹くため、丁度いい温度でつい長居してしまいそうになる。
「ふふ、ここを一人で浸かると広くて少し切ないわよね」
身体や髪を洗い終わった玲香さんが、タオルを体に巻いて湯船に浸かる。
「そうですね…」
この広いお風呂は共有らしいく、入浴中。入るべからず。なんて書いてる、使用中の看板を風呂場に立てかけて、出入りを止める事を忘れずにと言われた。
それより…
玲香さん、やっぱりスタイルよすぎ！！
年のせいでもあるかもしれないが、お子ちゃま体型の上に胸もぺたんこ。現実逃避したくなる。
「…そう言えば、なぜ私を誘ってくださったんですか？」
「ああ。私ね、いつも一人でお風呂に入っていたから、いつか一緒に入れる女の子が欲しいって思ってたの」
なるほど。
それもそうだ。こんな広いお風呂に一人で浸かるのは何だかもったいない。
誰かとお話しながら入るお風呂だって、たまにはしたくなるのも普通だ。
「…だから、つい…。…嫌だったかしら？」
「いえ！私も誘ってもらえて良かったです」
私がそういえば、玲香さんはほっと安堵した顔を浮かべた。
「そういえば、Aちゃんは好きな人とかいないの？」
「へ！？」
いきなりの話題に、つい驚いてしまう。
だが、そんなのはお構い無しに玲香さんは、にこにことした表情。
「…特には、いませんね…」
その前に、人が信用出来なかったんです……。
なんて言えるわけがないため、言葉を飲み込む。
「そう？なら、この本丸の刀剣達の中では誰かいる？」
この流れはまさか…。
「……茶化してますか…？」
「あらー、そんな事ないわよ？光忠？三日月？それとも、鶴丸？」
「茶化してるじゃないですか…！」
私がそう突っ込めば、ふふっと玲香さんは笑う。
なんだか私ばかり言われるのも嫌になり、私も同じ質問を聞き返した。
「な、なら、玲香さんは？」
「へ？私？…私はー…、……秘密ね」
「それはずるいですよ！」
そんなことを言い合いながら、私達はのんびりとお風呂に浸かった。
「浸かりすぎた…」
「あら、大丈夫？」
話に盛り上がって、自己管理ができずクラクラとする中、玲香さんは慣れたようにけろりとしている。
「玲香さんは先に行っていいですよ？私、まだ着替え終わっていないですし」
玲香さんを待たせるわけにもいかず、何とか先に帰ってもらった。
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サクラ - 読んででドキドキしてます、これからも続き頑張ってください！！ (2018年2月1日 0時) (
レス) id: 067143477a (このIDを非表示/違反報告)
雨宮(プロフ) - エビ天さん» コメントありがとうございます！超のんびり更新ですが、どうぞ、よろしくお願い致します！m(*_ _)m (2017年12月20日 15時) (レス) id: 48ef121c23 (このIDを非表示/違反報告)
エビ天 - 胸がギュンギュンします。続き楽しみにしてるので、無理せず頑張ってください！！応援してます！ (2017年12月11日 21時) (レス) id: 1626bb5d4f (このIDを非表示/違反報告)
雨宮(プロフ) - 鞠さん» コメントありがとうございます！愛読して下さっているようで、感謝しかございません。 色々と事情で更新が遅いですが、どうぞ、よろしくお願いします！^^ (2017年10月4日 18時) (レス) id: 3d2471f204 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけているなら、とても光栄です。色々と事情で更新が遅く、大変ご迷惑をかけますがよろしくお願いします！ (2017年10月4日 18時) (レス) id: 3d2471f204 (このIDを非表示/違反報告)
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