氷の心52 ページ4
「おい、三日月！Aに触れ…」
「ん？なんだ、鶴丸よ」
そういうと、三日月さんは私を後ろから抱きしめ、右肩に顔を乗せる。
密着しすぎて心拍数が上昇する上に、髪がなんだかくすぐったい。
「〜…っ！！！」
すごい悔しそうな顔をしてる…。
あ、そか。鶴丸は三日月さんが好きなんだっけ？(氷の心40参照)
一方三日月さんは、なんだか楽しそうに意地悪そうな笑みを浮かべている。
これほど嫉妬させるのが上手い方はいないだろう。
しかし、ほんわかと暖かい体温で、歩き疲れているのかつい眠気に誘われる。
「鶴丸殿、よそ見をしない！」
怒られる鶴丸。
「いい？貴方ならまだしも、Aちゃんを連れているの！彼女が居なくなっていると、何かあったのではと心配するでしょ！？」
「俺はいいのか！？」
「鶴丸なら、意地でも帰ってきそうですもの」
意地でも帰ってきそうって言う玲香さんの言葉にまあな！と何故か自慢げに言う鶴丸。
そんな鶴丸に呆れてものが言えない二人。
「…A？」
「ん…？」
「ああ、眠いのか」
するりと顔を上げ、抱きしめていた手を離し、代わりに頭をぽんぽんと撫でられる。
ああ、ただえさえほんわかオーラ全開の三日月さんにそんな事されたら、今にも寝てしまいそう…。
「主や、鶴丸の説教はまた後でで良いか？」
このままでは夕食も冷めて、Aも寝てしまいそうだ、と声をかける。
三日月さんの言葉に悩んだ末、渋々、といったような様子で二人はとりあえず説教を辞めた。
「さて、向かおうか。歩けぬのなら、俺が抱えてやるぞ？」
「え？あ、いや、大丈夫ですよ。歩けます…」
その言葉を言った瞬間、にこりと黒い笑みを浮かべられ、お姫様抱っこをされる。
…って…！！
「〜…っ！！？」
「おい三日月！！」
「あら、熱いわね〜」
「そうですな〜」
恥ずかしさと驚きで声が出ない私、怒る鶴丸、茶化す玲香さんと一期さん。
重いんじゃないか、という心配より先に、綺麗な顔が近すぎて倒れそうになる。
「私、あ、歩けるって…！」
「うむ。今朝の約束を忘れられているようでな。つい」
ついって！！
なにか約束したのだろうかと必死に頭を回転させる。一つだけ、思い当たる節があった。
「け、敬語で…だね！ごめんね、謝るから…！」
恥ずかしすぎるから下ろしてほしい！と強く主張するものの、どうやら聞く耳をもたず、すたすたと歩いていく。
ついでに、後ろで騒がしい三人に耳を塞ぎたくなったのは言うまでもない。
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サクラ - 読んででドキドキしてます、これからも続き頑張ってください！！ (2018年2月1日 0時) (
レス) id: 067143477a (このIDを非表示/違反報告)
雨宮(プロフ) - エビ天さん» コメントありがとうございます！超のんびり更新ですが、どうぞ、よろしくお願い致します！m(*_ _)m (2017年12月20日 15時) (レス) id: 48ef121c23 (このIDを非表示/違反報告)
エビ天 - 胸がギュンギュンします。続き楽しみにしてるので、無理せず頑張ってください！！応援してます！ (2017年12月11日 21時) (レス) id: 1626bb5d4f (このIDを非表示/違反報告)
雨宮(プロフ) - 鞠さん» コメントありがとうございます！愛読して下さっているようで、感謝しかございません。 色々と事情で更新が遅いですが、どうぞ、よろしくお願いします！^^ (2017年10月4日 18時) (レス) id: 3d2471f204 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけているなら、とても光栄です。色々と事情で更新が遅く、大変ご迷惑をかけますがよろしくお願いします！ (2017年10月4日 18時) (レス) id: 3d2471f204 (このIDを非表示/違反報告)
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