氷の心67 ページ19
「なあ、すまなかったって、な？機嫌を直してくれよ」
さっきからすまなかったと謝る鶴丸。
許してやるもんですか。
つーんと顔を背ければ困り果てたように眉を下げる。
「…参ったな…」
「あ、やっぱりここにいた。お話中ごめんね、鶴さん、ちょっと来てくれる？」
「あ、ああ」
丁度光忠さんが現れ、鶴丸を連れていく。
ぽつんと一人になった私。
「………」
何もすることがない私は、部屋の中からぼうっと、意味はなく外の庭や空の景色を見あげた。
数分後、話が終わったのか鶴丸が部屋に戻ってくる。
さっきまで喧嘩…いや、私が一方的に無視をしていただけだが、それもあってか、なんの話かは聞き出せなかった。
それを察したのか、鶴丸は再度謝る。
「なあA、すまなかったって！あれは誤解だ」
「誤解ぃ？」
「ああ。俺の前以外でも無防備なのは許せないから、つい…」
意味がわからない。
私は鶴丸の言っている意味が理解出来ず、首を傾げるだけだ。
「……〜…っ、君は、本当に……」
何でこう、鈍い上にあざといんだ、と鶴丸は頭を抱え込んだ。
本当に意味がわからなくなって、もうこれ以上理由を聞いても意味が無い気がしてきて、私は諦めることにした。
「…そういえば、光忠さんと何話してたの？」
「ああ、ちょっとな。…そうだ、そろそろ夕食ができるみたいだぜ」
「…夕食…。……夕食！？え、もうそんな時間だったの！？」
お昼ご飯食べずにそんな時間だったことに驚いた。
何驚いているんだと鶴丸は言うが、少ししたあと、なにか納得したようにああ…と声を漏らした。
「説明されていなかったのか」
「何を？」
「ゲートを潜れば別の場所へ行くことが可能なのは分かっただろう？」
「うん」
鶴丸は説明を続ける。
どうやらゲートをくぐれば別の場所につくが、その分時間の進みも変化があるらしく、例をいえば、先程の演練場に10分間いれば本丸では約30分程度進んでいるそうだ。
鶴丸達は人間と違い、食事や睡眠をあまり取らなくても問題は無いらしい。
そのため、どんなに時代を超えて時間の歪みが大きくても過ごしていける。それとは反対に、人間は時間の歪みの中繰り返し過ごしていけば、身体が徐々に異常を来たしてくるようになるそうだ。
「そのため審神者たちが主に出歩けるのは、歪みがほとんど無い町と、演練場のみだな」
まあ、演練場は歪みがあるから毎日とまでは行けないけれど。と説明を受けた。
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サクラ - 読んででドキドキしてます、これからも続き頑張ってください！！ (2018年2月1日 0時) (
レス) id: 067143477a (このIDを非表示/違反報告)
雨宮(プロフ) - エビ天さん» コメントありがとうございます！超のんびり更新ですが、どうぞ、よろしくお願い致します！m(*_ _)m (2017年12月20日 15時) (レス) id: 48ef121c23 (このIDを非表示/違反報告)
エビ天 - 胸がギュンギュンします。続き楽しみにしてるので、無理せず頑張ってください！！応援してます！ (2017年12月11日 21時) (レス) id: 1626bb5d4f (このIDを非表示/違反報告)
雨宮(プロフ) - 鞠さん» コメントありがとうございます！愛読して下さっているようで、感謝しかございません。 色々と事情で更新が遅いですが、どうぞ、よろしくお願いします！^^ (2017年10月4日 18時) (レス) id: 3d2471f204 (このIDを非表示/違反報告)
雨宮(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます！楽しんでいただけているなら、とても光栄です。色々と事情で更新が遅く、大変ご迷惑をかけますがよろしくお願いします！ (2017年10月4日 18時) (レス) id: 3d2471f204 (このIDを非表示/違反報告)
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