にじゅーはちち ページ28
.
警察を出て歩いて高井の家に向かうと、やはり四十分くらい時間がかかった。
二十分前ならセーフだろ。『祐吾に会いたくて早く来ちゃった』とかなんとか言えば全然許される範囲……だと思う。
そもそも今まで連絡をしてから来ることも少なかったし。それに比べればマシだ。
少し緊張しながら大きくため息を吐いて、インターホンを鳴らす。
「はーい、今開けるね!」
元気な声が聞こえたと思えば、半透明な扉が開いた。ここから今度はエレベーターに乗って、17階まで行かなくてはならない。
スマホを取り出してLINEを開くと、早速降谷さんから返信が来ていた。
孤柳です本当は直接言おうと思っていたのですが、ニコラシカがバーボンにハニトラを仕掛けることになりました。降谷さん少し組織に疑われてるらしいです
孤柳ですそれにあたって、会って設定を色々と決めたいのですが、いつ出庁できそうですか?
降谷そうか。明日は全日出庁だがAは来れそうか?
降谷さん全日か。でも明日は高井と出かけてからジンと飲む約束をしてるんだよな。
ジンとの約束を破るわけにもいかないし、ジンからの評価を上げるためにも飲むのは必要だろうし。高井とは最近本当に何も出来てなかったから、そろそろ出掛けないと信頼度が下がりそうだ。
孤柳です19時から21時までなら行けます
2時間しかないけど仕方ない。その2時間を集中して、全部の設定を決めて頭に叩き込まないと。
「椎!!!会いたかったよ!」
17階まで上りきったエレベーターから出て高井の家へと向かおうとしたら、家の前で待ってたらしい高井が俺の方へと駆け寄ってきた。
あっぶねぇぇ、エレベーター内でちゃんとスマホしまってよかった。
「俺も!!最近会えなくて寂しくて、今日予定より少し早く来ちゃった!」
茶目っ気たっぷりに目の前で手を合わせて『ごめんね!』と付け足せば、頬を赤くした祐吾から焦ったような声が聞こえてきた。
「とりあえず!椎はもう昼飯食べた?」
「まだだよ」
「じゃあ食おうぜ!実はもう作ってあるからさ」
なんだこのスパダリ。誰だ、こんないい男をタブらかしてるヤツは。俺だ。ごめんなさい。
ホント祐吾に会う度になんか申し訳なくなるんだよな。こんないい人(犯罪組織在中)と恋人関係(男同士)になってもいいのかって。
……あ、なんかスペック的には俺と一緒な気がしてきた。
終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)
←にじゅーななな
957人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
玲 - 凄く好みな小説です!!!更新お待ちしてます。 (2019年4月29日 0時) (レス) id: 19d3cc11d5 (このIDを非表示/違反報告)
花籠(プロフ) - めっちゃ面白いです!!!私得すぎる設定っ!!!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2019年4月28日 15時) (レス) id: 270ba45bd9 (このIDを非表示/違反報告)
杏子 - 心臓持たなそう。発作起きる。中破撃沈寸前。読みきれば、大破炎上で撃沈///△/// (2018年7月16日 7時) (レス) id: 78c191449c (このIDを非表示/違反報告)
まこふあ(プロフ) - 結衣さん» コメントありがとうございます!今のところ特に受け攻めはないですが、最終的には降谷さん攻めにするかなーと思ってます!ありがとうございました!! (2018年7月15日 19時) (レス) id: f9ad2e5a55 (このIDを非表示/違反報告)
結衣 - どっちが攻めですか? (2018年7月15日 8時) (レス) id: 6bfe22f21c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まこふあ | 作成日時:2018年6月25日 17時