わ ページ9
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「(あれ、ここ……)」
見覚えのある部屋の構造と天井に不審感を覚える。最近は毎日見ている光景だからだった。
起き上がろうと体を動かそうとして違和感。ジャラっという音が上からも下からも聞こえてきた。
「なに、これ」
恐る恐る頭を動かして見つけた手錠と足枷に、どんな反応をしていいか分からなかった。
「(なんで……。とりあえず叫んでみようかな)」
助けてもらうために声を出そうとしたが、自分の体じゃないみたいに動かない。
これからどうなるのかが分からなくて、諦めたその時だった。
「A起きた？……起きてるね、おはよう」
扉が開いた音が聞こえて、反射的に寝たフリをしたがバレてしまった。
……が、問題はそこじゃない。
聞き覚えがある、高いけどほんの少し男らしさが残る声。
見たくなくて、事実を知りたくなくて閉じていた目を開けた瞬間、予想通りの現状に恐怖した。
「今日はどうしようか。昨日あれだけしたし、きっと腰痛いでしょ？」
勝手に体が動いて、首を縦に振った。
それを見たまふは、あらかじめ手に持っていたムチでぶってきた。
「そこは『大丈夫だよ』って言うところでしょ？！前も言ったじゃん！学ばないなぁ。ほら、もう一回。腰、痛いでしょ？」
「大丈夫、だよ」
俺が発した声はひどく掠れていて、喉が乾いてるんだと初めて気がついた。
「本当に？無理してない？」
「(言わせといて無理してないもクソもないでしょ)」
勝手に動いた口は、俺の考えとは正反対の言葉を放った。
「本当に。俺、まふのこと大好きだから」
男同士で何を言ってるんだと疑問に思うも、勝手に開いた口はとどまることを知らない。
「だから、今日も……」
「もう、Aは甘えん坊だなぁ」
「え、えへへ」
そこでふと、この状況に既視感を感じた。この手錠も足枷も、さっきの言葉や仕草だって覚えている。
いや、覚えさせられた。と言った方が正しいかもしれない。
どんなに否定しても拒絶しても、まふの思惑通りに返さないとムチを使って怒られ強制的に正される。
いつしかまふが世界の全てだと洗脳されていた日々。
「(思い出した……)」
忘れていたものが全て溢れ出てくる感覚に、俺は意識を失ってしまった。
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向日葵蜜柑 - ふむ、、、、興味深いお話ですね((( まるで夢野久作さんのドグラ・マグラみたいです！！！ 読むの楽しいですね！ まふまふさんがヤンデレ、、、これもまた興味深い((( 😎👍 (2023年3月24日 10時) (
レス) @page13 id: ba507e5d4b (このIDを非表示/違反報告)
まこふあ(プロフ) - 波玖さん» コメントありがとうございます！自分好みのヤンデレを作ってみたらこうなってしまいました^_^ 読んで下さりありがとうございました！ (2018年1月15日 22時) (レス) id: f4d6337a31 (このIDを非表示/違反報告)
波玖(プロフ) - はー…こういうヤンデレは読んだことなかったです。なんというか…自分を受け入れてくれるまで再生し続けるみたいな？楽しませてもらいました(*´∀｀*) (2018年1月10日 2時) (レス) id: 639030c625 (このIDを非表示/違反報告)
まこふあ(プロフ) - りつさん» 分かります!!絶対にヤバイですよね!!（語彙力）本当に可愛い以外の何者でもないですよね…(*´ω｀*) コメントありがとうございました!!! (2018年1月8日 17時) (レス) id: f4d6337a31 (このIDを非表示/違反報告)
りつ(プロフ) - やばい...ヤンデレまふくんやばいっ!!(いい意味で) (2018年1月7日 19時) (レス) id: 9f104312a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まこふあ | 作成日時：2017年12月31日 23時
