隣の坂田君はどうやら私の事が好きらしい【あほの坂田】

タイプ ページ4

「Aちゃん！おはよー！！」

『…おはよ』

この男に尻尾が生えて見えるのは、私だけではあるまい。

こやつ、私がこの前あんなにクレープを食べたということも気にせずに話しかけてきただとっ！？

や、やりおる…。

「お、不機嫌？」

『あぁん？私が不機嫌そうに見えるっていうのかね？？』

「え、あ、はい」

『…』

素直過ぎるのって罪だ…。

『…別に？何もないですけど？？ただどこかのアホが空気読めなくて困ってるだけなんで！』

「大変やなぁ…」

『嫌味が伝わらない辛さ！！』



「なあなあ」

『何？』

いきなり話題振ってくるわね…。

ちらりと坂田くんを見ると、坂田くんの頰は少し紅潮していた。

「…Aちゃんは、どんな男性がタイプ？」

『はぁっ？』

もう一度、坂田くんを見ると手で顔を煽っていた。

いや、女子か！！
可愛いけど！可愛いけどもさ！！！
女子としての敗北感、わかるっ！？

でも、いいチャンス。
理想を高くして、私のことは諦めさせよ！

『えーとね、』

「うんうん！！」

『私のタイプは…』

坂田くんは、キラキラと目を輝かせていた。

『…格好悪いところもあるけど、本当は優しくて、見ていたら微笑ましくて笑顔になっちゃうような人』

「…僕、そんな人になれるように頑張るな！！」

『別に、頑張んなくていいんじゃない？』

「いや、やったる！！」

だって、だってもう充分_________。

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