愛と始末屋達のモノグラム ページ5
．
「______エイトー……」
すうすうと小さな寝息を立てて眠るエイトを腕の中に抱きながら、誰もいなくなったホールでジョニーは微笑んだ。
まだ日焼けを知らない真っ白な頬を優しく撫でれば、エイトはほんの少しだけ眉を潜め、直ぐにふっとその顔の力を抜いた。
「かわええ奴やなあ……」
無意識のうちに口から出ていた言葉に、思わず吹き出してしまう。
「明日も、いっぱい遊ぼうな……？」
柔らかくて、サラサラとしたエイトの髪を撫でながら、ジョニーはふと思考を巡らせた。
ダンボールの箱の中に入れられていた小さな命。ショッピングセンターの駐車場で突然エイトへ向けて鋭い刃を向けてきた男達。
「この子の事、守ってやらんと……」
トクントクンと小さな音を立てるエイトのイノチは確かに、ジョニーの体に伝わっていた。
「……あたったかいなぁ」
微かに自分の体温よりも高いエイトの体温を感じながら、ジョニーはゆっくりと目を閉じて、闇の中へと意識を沈めた。
．
「……ジョニー？」
まだ灯りのついているホールに響いた、ジャッキーの声。
「なんや、ジョニーまで寝てるやん」
眠っているエイトを抱きながら、自らも眠っているジョニーを見てクスリと笑うと、ジャッキーはブランケットを取り、ジョニーとエイトに掛けてあげた。
「ええ名前、付けてもらったなぁエイト？」
ぽん、と優しくエイトの頭を撫でてやると、ジャッキーは微笑んだ。
純粋で透明でキラキラとしていて、自分達の様に社会の裏側にいるべき存在ではないエイトが今、自分達と同じ場所に生きる人間達に追われている。
「_____どんな事があったって、お前んことは俺らが守ったる」
そう呟くと、パチリとホールの電気を消してジャッキーは二階へと上がっていった。
．
_______どんな困難の日も、キミの事を守ると約束しよう。僕らにとって初めての気持ちなんだ。温かくて、絶対に守り抜きたいという、初めて感じる気持ちなんだ。
これを世の中では、“愛”と呼ぶらしい。君がいつの日か、君の親と笑える様に、僕らが君の名前を呼べなくなる日まで、君のイノチの音を聞いていたい。
必ず君を、守ると誓おう_____
『愛と始末屋達のモノグラム』
@きっと地獄にも行けない→←狂犬は時に仔犬と化して涙を見せる2
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未優(プロフ) - すばちぱさん» 了解しました！リクエストありがとうございます！暫くお待ちください！ (2014年12月18日 16時) (
レス) id: 22444c6320 (このIDを非表示/違反報告)
∞スカーレット∞(プロフ) - 全然大丈夫ですよ！リクエストに答えて頂きありがとうございました！本当に面白かったです。またリクエストさせていただくかもしれません。その時はまたよろしくお願いします。今回は本当にありがとうございました！ (2014年12月15日 23時) (レス) id: 7e06ecfed7 (このIDを非表示/違反報告)
すばちぱ(プロフ) - こんばんは！リクエストさせていただいてもいいでしょうか？何かトッポの話をお願いしたいです！未優さんの作品はいつも楽しみに読ませていただいてます！これからも応援してます^^ (2014年12月15日 22時) (レス) id: 1e20470832 (このIDを非表示/違反報告)
未優(プロフ) - 來さん» お久しぶりです(笑)作者の別作品の雨のち晴れの編集やら頂いたリクエストやらの編集やらベースの練習やらしておりましたら、いつの間にか時が過ぎておりました…^^;もう少々お待ち頂けたら嬉しいです！ (2014年12月14日 18時) (レス) id: 22444c6320 (このIDを非表示/違反報告)
來(プロフ) - おひさしぶりです。最近更新されてないのでどうされたのでしょうか？ (2014年12月12日 19時) (レス) id: 8834ece22b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：未優 | 作成日時：2014年11月22日 20時
