五十歩百歩の距離関係 ページ44
．
「_____アンタが死んだら、その時は思いっきり笑ったるよ」
幾つもの銃声が聞こえる部屋の中、返り血まみれのジャッキーが笑う。
「ふうん、そりゃ楽しみやな」
____ﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾝ！
何発もの弾丸が放たれる拳銃を握りながら、ジャッキーの言葉にマックがニヤリと口角を上げた。
カチ、と小さく拳銃が音を立てたのを合図に新たな弾丸をセットして、再びマックは銃口を自身の目先へ向けて引き金を引いていく。
男達はバタバタ面白いくらいに倒れていって、また新たな敵が現れる。
「____そういえば」
引き金を引いたまま、マックが自分の後ろ側で銃を握るジャッキーへ声をかける。
「お前最近_____に会ったか？」
マックが口にしたのは、こどもの家で出会い巣立っていったジャッキーと同室の彼の本名だった。
「……いや、会ってないけど」
新しく銃弾をつめて、また銃を握りしめたジャッキーがマックの問いに答える。
「そーか、もしかしたら今度会うかもしれん」
「……なんで」
マックのその言葉に、ジャッキーの銃が音を立てるのをやめた。
「ただ、会うだけや」
「……なら、ええわ」
その趣旨を聞いてジャッキーはまた、引き金を引いていく。
「彼奴は、巻き込まんといてや」
そう小さく呟いたジャッキーの声は、銃声に掻き消される事なくマックの耳に届いていた。
「____巻き込みたいだなんて、当たり前やけど思わんわ」
夢を持って、表の未来を生きるあの子。
「表で生きていられるなら、それが一番幸せやろ？」
ﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾊﾟｯ、ﾊﾟﾊﾟﾊﾟﾊﾟｯ……
やっと止んだ音の中で、普通のトーンの筈のマックの声が大きく聞こえる。
「表、か……」
かち、と安全装置をつけて銃口を降ろしたジャッキーが呟いた。
2人が足を進める度に、薬莢が明るく軽やかな音を立てて転がっていく。
「彼奴はこっちを知らんでええねん……けど俺はアンタの死に顔見るまで、アンタの後ろ歩いてやるから」
「なんや、えらく男前なこと言うなぁ……」
「うっさいわ」
ゆるりと口元を緩めたマックの肩を、ジャッキーの拳が柔らかいスピードでどついた。
『五十歩百歩の距離関係』
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れな - ありがとうございます！ (2015年3月12日 0時) (
レス) id: 7e221f6965 (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - リクエストのお話ありがとうございました。お礼が遅くなりすみません。トッポを心配でするメンバーがよかったです。エースとトッポのコンビが好きなのでいつか、2人のお話もまた読めたら嬉しいです。これからも楽しみにしてます。 (2015年3月11日 22時) (レス) id: 84ad1a8f3e (このIDを非表示/違反報告)
未優(プロフ) - れなさん» リクエストありがとうございます！ひとつ目の方ですが、同様のリクエストを他の方からも頂いているのでそちらと合体させていただきます。ふたつ目の方も書かせていただきますのでよろしくお願い致します！ (2015年3月11日 21時) (レス) id: 4ec3ff7e45 (このIDを非表示/違反報告)
れな - あと、アーセナルが拉致されちゃって、皆で助けにいく的なのがみたいです！ 何度もすみません！ (2015年3月10日 0時) (レス) id: 7e221f6965 (このIDを非表示/違反報告)
れな - リクエストです！ トッポが何かしら無茶をして、怪我をしてしまって、ジャッキーが説教したらトッポが泣いちゃったっていうのがみたいです！笑 それで、ジャッキーが少し焦っちゃう的な笑 よろしくお願いします！ (2015年3月10日 0時) (レス) id: 7e221f6965 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2015年1月31日 22時
