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全く。
なんの為のガイドなのよ。
ため息をつきながら噴水に向かって歩いて行くと、その途中にすれ違いに戻ろうとするガイドのレオを見つけて捕まえる。
『ちょっと、レオ!撮影の交渉よ。
あのお母さんと女の子に、、、』
『ああ、ごめんごめん。
ちゃんと一緒に行くから、君から話して貰える?
子ども絡みのことなら、僕よりも女性の方が抵抗ないでしょ』
『そうね、、わかったわ』
ちょっと頼りないのよね、この人。
2人で母娘の元へ向かうと、予想外に母親が難色を示した。
『日本人の写真撮影?
娘が一緒に?うーん、、
おもしろ半分に写真を使われるのは嫌だわ』
『おもしろ半分では、無いんです』
半分、馬鹿にしたような物言いをされて、ムッとした私は食い下がった。
『彼は、、タカノリは夢を、、スーパーヒーローになるという馬鹿みたいな夢を、現実にしようとしている人なんです。
その為に人生かけて自分に出来るすべての事に真摯に向き合ってきた人なんです。
私はそんな彼の姿に心打たれて、日本からイタリアにヘアメイクの勉強に出てきました。
だから、彼の写真を少しでも良いものにしたいんです。
ご協力、いただけませんか?』
一気に捲し立てるように話して、ハッとする。
『ハヤマさん、、そうなの?』
しまった、、、レオが聞いているのに余計な事をつい言ってしまった。
『い、今のはっ、』
『…ふふっ(笑)わかったわ。いいわよ』
母親が楽しそうに笑った。
『あなたの恋人は、素敵な人なのね』
『残念ながら、恋人にはなれないけど、、、
大切な人です』
私は、彼女に微笑んで握手をした。
岩田くん達の元へ戻りながら、レオに釘を刺すのを忘れない。
『…さっきの事、彼には言わないで』
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maki(プロフ) - アンさん» これにて終了です(´∀`) (2018年1月9日 19時) (レス) id: d39b30adb2 (このIDを非表示/違反報告)
アン(プロフ) - えっ(°▽°)終わりなん、この後、ムフフなあんな事、こんなポーズやら、なんやらって……wwまきちゃん、素敵なお話お疲れサマでした♪また、いつか素敵なお話待ってまふ (2018年1月6日 14時) (レス) id: f5712a4166 (このIDを非表示/違反報告)
maki(プロフ) - rikoponさん» はじめまして。コメントありがとうございます。大好きな作品だなんて、嬉しくて泣きそうです! (2017年12月28日 12時) (レス) id: d39b30adb2 (このIDを非表示/違反報告)
maki(プロフ) - アンさん» いつもありがとう。ライビュ満喫してきたよ! (2017年12月28日 12時) (レス) id: d39b30adb2 (このIDを非表示/違反報告)
rikopon(プロフ) - 初コメです。こんなにストーリーがドンピシャなお話なかなかなくて、すごく大好きな作品です(;_;)ここ最近ずっと更新楽しみにしてます!突然失礼しました。。 (2017年12月28日 0時) (レス) id: c6dcdeffb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:maki | 作成日時:2017年8月23日 15時